温泉とテレビが好きな私の日記

誰かに気を遣うことのない、思った事をそのまま書いてみるところ。

「スカーレット」 第8話 「女にも意地と誇りがあるんじゃあ」喜美ちゃん、カッコいい〜

「スカーレット」、なんだかハマりそうでワクワクしながら見てます。
王道朝ドラという感じのスタートでしたが、キャラ設定もベタの背後にそれぞれの抱えてるものがきちんと描かれていて面白い。
こういう風に丁寧に描いてくれると、どのキャラも好きになりそうで楽しいです。

ネット記事では既に叩き気味ですが、そもそもスタート時の視聴率が低いのは前作の後半の失速の影響があるのは毎度のことですし、「地味」と言われても、無駄に主演級の俳優キャスティングして使いこなせなかった前作の反省もあるので、このバッチリなキャスティングにはなんの不満も無しです。
今のところ、「ドゥーン!」の人という認識しかなかった村上ショージがあんなにいい俳優さんだとは知らなくてびっくり。
吉本侮れないわー。

で、何よりヒロイン喜美ちゃんの成長を丁寧に描いていて、日に日に好きになってかわいいなぁと思ってしまいます。
特別賢いとかそういう子ではないのですが、日々出会った事について自分で考えて自分なりの答えを出す。
出会う出来事は理不尽だったり、辛い事だったりするけれど、逃げずにちゃんと向き合うのが、この先の人生にも生きてくるんだろうなぁと思わせてくれる。

火曜の今日、早速今週のタイトルを回収。
お金がなくてポン菓子が買えなかった喜美ちゃん。
「紙芝居だけならタダだよ」とおじさんに言われても見ないで帰ってしまう。
しばらく経って、お父ちゃんが助けた草間さんが借金取りに代わりに1000円払ってくれる。
ちなみに今の20万くらいだそうで、なかなかの大金。
助けてくれたお礼だからという草間さんに有り金かき集めてお金を払うお父ちゃん。
「貰えばいいじゃん」と喜美ちゃんは言ってお父ちゃんに殴られてしまう。
「なんで?」という問いに「男には女にはない意地と誇りがあるんじゃ!」とお父ちゃん。
それを聞いて一晩考えた喜美ちゃんは、あの紙芝居の時の自分の気持ちがお父ちゃんと同じだと気づいて両親に話す。
そして「女にも誇りと意地があるんじゃー!」。

うーん!喜美ちゃんいいぞー!
両親は善人ではあるけど生活力は無く、その負担が喜美ちゃんにかかってしまうような、立派な家庭とは言い難い。
それでも喜美ちゃんはお母ちゃんの器用さとお父ちゃんのやっかいな意地を引き継いでいるのがわかる。
そして草間さんという見たことの無い人種や、借金取りや、陶工のおっちゃんから世界が単純では無い事をいくつも学んで吸収する。
性格がお父ちゃん似だからこの先苦労するのは容易に想像できるけど、きっと一歩一歩自力で進んでいくんだろうなとワクワクする。
そして戸田恵梨香がハマるだろうなぁとめちゃくちゃ楽しみ。

同級生の照ちゃんと信作もベタなお嬢様と舎弟男子と見せかけて、既にそれぞれの背景が描かれていて興味が湧く。
2人に限らず、それぞれに戦争の傷跡があったり、さりげなく勉強がなぜ必要かが分かるように描いていたり、いい脚本だなぁと毎日思います。

どちらかというと朝ドラ子役時代はあまり食いつかないのだけど、子供喜美ちゃんともうじきお別れなのが既に淋しい。
楽しみだけど、淋しいなあ。
いい脚本でよかったなー。

「いだてん」 第37話 さよなら嘉納先生、そしてタスキを渡す人

このドラマをずっと引っ張ってきた嘉納治五郎が退場した。
まだ何者でもなかった主人公達を引き上げていった大きな人。もうそう遠くない時には来るだろうと思っていたけど、ついに来てしまった。

東京オリンピックの誘致に成功したものの、戦争へと突き進む日本に本当に可能なのか?と誰もが疑問に思う。
自分の体験があるからやって欲しいと言う金栗。
選手に近しいからこそ開催と返上の間で揺れる田畑。
オリンピックは平和の祭典であるはずなのに、いつの時代も政治と無関係ではいられない。
今の時代に「今の日本を本当に見せたいのか」と田畑に言わせるクドカンはすごいよ。
腹括ってるなぁ。

それでもIOC総会でオリンピック開催を宣言した嘉納治五郎は帰りの船の中で亡くなり、日本にはついに戻らず、そして東京オリンピックも嘉納先生と共に消える。

その船の中で嘉納先生を看取り、田畑に先生から託されたストップウオッチを渡すのが平沢和重。
またいつか必ずというタスキが渡される。
だから、平沢がこの先の東京オリンピック誘致に関わるのは必然なのだ。
あー凄いなぁ。
基本的には史実なのだけど、それをこういうリレーに仕立てるクドカンの腕!
たまらない。

そして我らが星野源
いい役もらったなー。素晴らしい。
ラジオで「出番多くないです」と言っていたし、まあ多くないとは思っていたけどそういう事ではなく、いい役だ。
こうやって、初めてオリンピックに日本人が参加したときから大勢がタスキを引き継いで東京オリンピックにつないでいくんだなぁと。

自分は演劇をすごく見ていた時期があって、怖そうで大人計画は通っていないのだけど、クドカンの脚本で星野源阿部サダヲにストップウオッチを渡す、このシーンには別の意味でも泣けた。
様々な事が引き継がれている。

「いだてん」凄いなぁ。
凄いしか言えないです。
東京オリンピックプロパガンダ」と叩く記事は今だに沢山あって、まあドラマ見てないなとすぐ分かるから気にしないけど、単純にもったいない。
食わず嫌いで見ないのはもったいないよ。


追記
昼間、初回から飛ばし飛ばしだけどざっと見返していて、熊本弁指導が相棒大木役の志水正義だった事に気づく。
そして5話しか出ていない瀧さんを見る。
三宅弘城はいい役者だけど、いまだに播磨屋が出るたび「瀧さんハマっただろうなぁ」と思ってしまう。
星野源も初回の撮影からほぼ1年後に再参加と言っていたし。
大河って長いなぁ、色々ある。

「なつぞら」完走!思ったこと色々と広瀬すずのこと

なつぞら」全156話が終了しました。
全話完走しましたよー!…のはず。
現行朝ドラは再放送もあるので見逃す心配がなくてありがたい。
記念すべき100作目、賛否色々ありました。
ということで、自分の思ったことを色々と。

全体の印象としては「凡作?」と言うところでしょうか。
100作目として人気若手女優にオファーをし、イケメンをこれでもかと投入、北海道というだけでNACCS全投入に過去作ヒロインを大量に引っ張り出したのに「お祭り騒ぎ」というほどには盛り上がらず。
といって「半分、青い」ほどの炎上もせず、まあ見れなくもない。
ドラマ終わってたくさんの方が考察をあげていて、言い分は「なるほど」とは思うものの、理屈はどうあれ単純にドラマとしてさして面白くはなかった。といって「大嫌い!」というほどでもなく、クセも薄いので好きな俳優さんがいれはまあ見れますね、という感じでした。
うーん、残念。
どうしてこんな事になってしまったのか?

思うにまずはプロデューサーと脚本家が下手でしょう、なんと言っても。
それぞれのインタビューを見ましたが、北海道もアニメも家族も、と入れたい事が多かったという話が共通で出てます。あー、やっぱりなと。
明らかに見ていて要素が多すぎてそれぞれ消化しきれず視聴者にモヤモヤを貯めさせている。
ちゃんと描き切れていないから面白くない。
それは脚本家の下手さもあるし、そもそもどこを目指してどこを切るのかがプロデューサーの仕事であればそれができてない。
詰め込みすぎて消化不良って、そりゃ面白くないわけで。
よその考察では「制約のある中で労働闘争的な物に触れるチャレンジを評価」「取り扱うのを難しい奥山玲子を表に出したのが手柄」的なのも見ましたが、言い分は分からなくもないけどそんなのどうでもいいんです。
意欲的な題材だろうがそうでなかろうが、とにかくこっちは面白いドラマが見たいだけ。
「消化できなかったけどチャレンジしたんだから認めて」はないよね。プロの仕事じゃないです。制約とかそういうのは視聴者には関係ない。枠の中で結果を出すのがお仕事です。

「朝ドラでは今爽やかでないとウケなくて悪役とか出せないから『なつぞら』はいい人ばかりにせざるを得なかった」と言うのも見ましたが、それは違うと思う。
もちろん猟奇的過ぎるとか朝に向かないものはあるけれど、悪役が出るから見ないだろうというのは視聴者舐めすぎかな。
きちんとキャラクターを作ってあればたとえ悪役でも魅力的で見ていて面白いはず。
話の盛り上げのために主人公のジャマをするだけ、というキャラを出すからイラッとするので、理由が違うんですよ。

プロデューサーのインタビューで「脚本の大森さんがキャラを兼ねるのが嫌いで登場人物が増えた」と言っていて、なるほどと思いました。
例えとして鈴木杏樹戸田恵子の役は兼ねられるけど、主人公への働きかけがAとBとあったら別のキャラにやらせたい、と。
その好き嫌いはどちらでもいいけれど、結果どーでもいいキャラが増えるばかりで書き込みが足りず、「出番済んだら倉庫にしまわれている」と揶揄されるような書き込みの浅いキャラが並んでいく。
この辺は完全に自分たちの力量を見誤ってるんでしょう。
リリーフランキーとか辻萬長とかどんな無駄遣いだよもーまったく!

イケメン軍団もそのノリでやたらと出ましたがこれも半分で充分。
天陽くんが亡くなったときに記事では「天陽くんロス」とか盛り上げていたけれど、五代様の時ほどの熱は感じられなかった。
これも結局天陽くんの書き込みが足らず、なつにとってそこまで大切な存在に見えなかったから。
女性キャラも、なつの選ばなかった人生を背負わすためだけに何人も出すから総じて浅く思い入れが出来ない。
なつの代わりに照男と結婚したサラさん、天陽くんとの靖恵、なつの代わりに結婚退職したマコさん、なつの代わりに出産退職した茜さん、なつの代わりに十勝の酪農を背負う夕見子、なつの代わりに柴田家に引き取られなかった千遥……。
そしてみななつがやりたい事をやるためのお手伝いとして復帰。うーん…。
そもそも夫である一久自体がなつのifだ。
なつの代わりに失敗した映画の責任を取り、なつの代わりに家にいて新生児の面倒を見る。
これだけの浅いキャラを積み重ねられれば面白くないのも当然。
「なつ上げ」「なつ無双」とか散々言われてましたが、それも当然でどのキャラもなつのために動くシーン以外はろくに描かれず、背景も感じさせない。
なんか昔、主人公が実は撮影されていて周りの人物はみな主人公の近しい人を演じていたっていう話があった気がするけど、「なつぞら」はまさに「なつのための世界」でほかの人物はなつのために動く以外のところ無いとしか見えない。深みゼロですよ。出来の悪いSF映画みたいなものです。

他のブログで「なつが好きになれるかなれないかでこのドラマを好きになれるか決まる」と書いていて、確かにと思いました
自分は残念ながら好きになれなかった。
それはなつがペラペラだから。
何をしたいのか何を考えているのかまるでわからないし、だから惹かれない。
なつは自分のやりたい事を上手く出せない人間だという説明を見かけたけど、そうは思えない。やりたい事があるように見えなくて、あるけど出せないのと、無いのとではキャラクターの魅力が全然違うのに、そのためている様子が描かれていない。
スタッフ一同広瀬すずを絶賛し、「そこにいるだけでなつだ」というようなことを言ってるの見ましたが、それは無理。
広瀬すずはやっぱり広瀬すずでなつでは無いんですよ。
ただいるだけではなつにはなれないし。
広瀬すずは存在感があって華もあるけど、それは広瀬すずのものでなつではないんです。
脚本も演出も圧倒的に説明不足の中、広瀬すずに丸投げでなつを演じさせる。
よく見れば若い時はふっくらしてたり、大人になって表情の出し方を変えていたりと広瀬すずはよくやっているんだけど、どういう理由なのか見た目の変化をあまりつけなかったり、そもそもなつのなつらしさが出るシーンがないのでわかりづらく、結局そこにいるのが広瀬すずに見えてしまい、演技が下手だと責められ、ドラマの出来の悪さを全て背負わされてしまった。
スタッフ一同広瀬すずに甘え過ぎ。

今回のドラマへのヘイトが他のドラマと違い「女優 広瀬すず」に集まってしまったのは、製作側が広瀬すずになつを重ね過ぎたのと、元々広瀬すずがアンチを産みやすい立ち位置だからなんだと思います。
若者がテレビを見ないと言われて結構経ちますが、確かになーと思う理由にドラマの主演俳優の高齢化がある。
今、ゴールデンタイムのドラマってほとんど3〜40代主演で、長いシリーズだと50代も普通。
テレビ見る人ってやっぱり中高年なのね。
そんな中、20代前半で知名度あって主演できる女優って広瀬すずだけだ。
今のアラサー女優が層が厚いけど、みんな20代前半で主演やってたのに比べるとホント少ない。
そして広瀬すずと同世代である程度知られてる女優は下積みが意外と長かったり、バラエティー受けが良かったりする中、10代から主演をやって下積みもない(ように見える)広瀬すずは反感買いやすい。親しみやすいというより美人タイプなうえに愛想がいいタイプでもない。
ただでさえこういう立ち位置なのに、好感をうまないキャラクターをまるっと背負わされてしまえば、そりゃそうだろうなぁと思う。
なんかなぁ。
でもまあ、広瀬すずはそんなの気にしなそうでそういう感じが好きだけど。
そしてそのマイペース感が尚更アンチを苛立たせるんだろうけどね(笑)

このドラマの脚本家は52歳の男性で、こういうくくりは好きじゃないけど、いかにもその世代の男性の脚本だなーという感じが受け付けなかった。
具体的に言うと「『俺って女性の自立に理解あるでしょ?』って思ってるけどそれ女性から見たら全くわかってないからな!」という感じ。
よくネットにあるグチで「旦那がゴミ捨てと保育園の送り迎えだけするくらいで『俺イクメン』って言ってるのがムカつく!」みたいな感じ。それが特になつの妊娠〜出産〜仕事復帰のあたりにハッキリ出ていた。
なつのために誰もが手助けするけれど、実際にはその手助けする側にも都合があるという視点がまるっと抜けているから、実際にそのあたりで大変な経験をした視聴者に「何わかったようなこと言ってんの?」とイラつかれる。
茜さんが可哀想という炎上はそのせいで。
優が小学校に上がる時、北海道からわざわざ柴田のお母さんがでてくるけど、その数ヶ月間、兄嫁のサラさんは自営の大家族の家事を1人でやるのかい?というね。

そして、このドラマの地味だけど結構鼻に付くところは笑いのセンスだった。
「半分、青い」のときもそうなんだけど、誰かを落として笑いを取るというやり方が気分悪い。
高校でなつがちやほやされ、それに比べてよっちゃんは…という態度を周りの男子(先生まで)に対してなつが「よっちゃんはかわいいよ!」と言うことでとる笑い。
男性の脚本家はなつが容姿じゃなく内面をみる素直な子として書きたいのだろうけど、女性から見たらただのマウンティング。
声優になったレミ子についても同様。
こういうのホント野郎センスで嫌。デリケートなネタなのでこういうの女性脚本家って今は不用意には使わない。こういうのは女性のほうが風当たり強いから。
あ「半分〜」の脚本家は別。あの人は名誉男性だからね。

柴田家ではお父さん、坂場家では一久を落として笑いを取るのも同じ。
最終週、一久がアイスをこぼしてなつが冷たい目で見るシーンなんてゾッとした。
まだなつが「しょうがないなー」とか笑ってくれればいいものを明らかに見下し。
これが面白いと思ってるなら頭おかしいよ。昭和のセンス。今やるか?

笑いじゃないけど、最終週の台風による停電で照男が対応しきれないのをなつが一喝するのも不愉快。
照男だって全く電化していない時代から酪農をもう20年以上やってるのに、なつの見せ場を作るためにポンコツに描かれる。
とにかく人を良く見せるために他を落とすという手法がずーっと使われていて、こういうところこそ朝ドラに合わないと思いますけどね。

あとはそれぞれのキャラにモデルがいるのに「がっつりモデルにしてる訳ではない」という言い訳を貫いたのはいさぎ悪くて嫌だった。
最終回、「その12年後に2人は作ります」と「火垂るの墓」っぽいアニメを作ったことをナレーションで入れたけど、「じゃあ、それをドラマで見せなさいよ!」とイラッとしましたね。
「一久=高畑勲」ではない!と言っといて、12年後っていう、おそらく本当に「火垂るの墓」が作られた年を上げておいて、しかもナレーション処理。
もうドラマ作りを放棄してるとしか思えないです。
ウッチャンのラストナレーションには「はぁ?」としか。面白くない!

なんかこう書いているとモヤっとしたことばかり思い浮かんでしまうなぁ。
そのわりに全部見れたのはやっぱり薄いからですね。
そしてやっぱり広瀬すずは美しい。
その魅力を増幅させてくれなかったのは残念だけど、これだけのしょうもないドラマであれだけ美しくいられるのは凄いのかも。
ただその美しさが女優としてネックにもなるんだなぁとわかったのがこの「なつぞら」の収穫なのかもしれません。
そんなまとめ?(笑)

半年お疲れ様でした。
作った人も見てた人も。

今週買ったマンガ

Amazon見ていたら「ノラガミ」の21巻が10月17日に発売なのを知った。
20巻買ってないままなんだよー💦
特装版で拾遺集がつくのだけど、出遅れてどこの本屋でも通常版しかなくそのままにしてしまっていた。
なのでAmazonで検索したらありました特装版!で注文。
次の日来るのでありがたい。

相変わらず絵が上手いなー。
絵が上手いとそこばかりになって、上手すぎて読みづらくなるマンガもあるけど、この人たちはそういうのなくていいですね。
2人でやってるのがいいのかな?

「スカーレット」 第3話 「心に栄養が足りない」って優しい言い方ね

ほのぼの明るいかと思いきや、喜美子一家にもまだまだ戦争の影が見える2〜3話。

空襲の記憶が心の傷になっている次女直子。
その時手を離してしまった事を負い目に思う喜美子。
この頃は「長女」の重さが今とは違うよね。
お父ちゃんもお母ちゃんもいい人だけど普通に9歳の喜美子に頼ってるのがね。
そして清々しい程にワガママな直子。いやー、いいねー、笑った笑った。
2話でワガママ言うシーン、テンション高すぎて何言ってるか全く聴き取れないのだけど、とりあえず「めんどくせー」というのはよく伝わった(笑)

そんな喜美子もお世話になってる大野家の信作は既に舎弟状態。この辺は性格ですね。
2人の背後に戸田恵梨香林遣都が透けて見えて素晴らしい。一生この力関係なんだろうなぁ。

大阪に着物を売りに行きえらいものを拾ってくるお父ちゃん。
戦災孤児をつれてきちゃうのかな?」と思って見ていたら、まさかの復員兵佐藤隆太。大人かよっ!(笑)
強盗に合い病院に連れて行くと医者が心配する。「心に栄養が足りてない」
なんかいい、優しい言い回しです。
なのに意外とめんどくさそうな佐藤隆太にすぐにめんどうそうな顔をするお父ちゃんが正直でよろしい(笑)
朝ドラお約束のダメ父ちゃんはなかなかの愛すべきキャラ。
そして連れてきちゃうお父ちゃんとさほど驚かず受け入れているお母ちゃんの夫婦関係がいいですね。
でも、その負担がやっぱり長女の喜美子にきて、それを気づかない両親。
おいおいそこのフォローを佐藤隆太がしてくれるのかしら?

まんぷく」でもそうだったように、戦災孤児だけでなく兵隊から戻って行き場のない人をこういう風に受け入れることもあったのかもなぁ。綺麗事ばかりでは無いだろうけど、気のいい人もいたんだろうと思えてなんかほっこりする。

一見ただのヤンチャの様に見えて、親に気を遣い、妹の心の傷に責任を感じ、初めて聴く東京弁の「君は鋭いね」という大人びた褒め言葉に舞い上がる。
喜美子、いいなぁ、かわいいなぁとほっこりする朝で気持ちいいです。

「スカーレット」第1話 おお〜、王道大阪制作ドラマで滑り出し良好!

本日から始まりました、新朝ドラ「スカーレット」。
毎回思いますが、おととい「なつぞら」が終わって中1日で新ドラマが始まるのに切り替えがついていけない。
民放でも大河でももう少しインターバルがあるのに、朝ドラってつくづく特殊なドラマだなぁと思います。

早速支度しながら見ていたのですが、あまりの王道大阪制作朝ドラ感に「おお〜っ!」と感嘆してしまいました。
そもそもヒロイン戸田恵梨香、主題歌Superfly、タイトルが「スカーレット」とと、始まる前から
「強そう…」
な感じでしたが、その期待に応えた第1話でした。
ヒロインの子役の子がなんとなく戸田恵梨香系統の顔立ちながら一目で「あ、気が強いな」と思わせる雰囲気と演技、ライバルになるらしいお嬢様タイプの同級生も将来大島優子と言われて「なるほど」という感じ。

そして脚本の水橋布美枝はベテランで、自分としては最近のドラマは知らないのでどうかなー?と思っていたら、なめらかな人物紹介に「わー、上手い!」とまたも感動。
リヤカーを押す様子ですぐわかる、ヒロイン一家の貧乏さ、すぐカッとなるけど人情深く、ダメっぽいけど憎めない父親、おおらかで穏やか、動じない母親、そしてがっつり大阪育ちらしいヤンチャだけど妹を一旦置いてからやり返しにいく冷静さも持つというヒロインのキャラの見せ方の上手いこと。
そういえば昭和22年に9歳なので、ヒロインはほぼなつと同世代なのですね。
この頃は地域差も大きいだろうから、大阪、滋賀はどんなだったのかと思うと楽しみです。

早速喧嘩したガキ大将のお母さまは名前は知らないのですが大阪制作レギュラーの女優さん。
カーネーション」「マッサン」でも近所のおばちゃんでした。
こういうのも何作か見てると楽しみになってきます。
ナレーションもNHKアナの聴きやすく過剰でない感じが落ち着きます。

とにかく正に「ツカミはオーケー!」な素晴らしい第1話でした。
15分でこれはすごいなぁ。
子役時代は苦手なんですが、これならいけそう。
半年楽しみです。

「いだてん」 第36回「前畑がんばれ」 どうしてこんなに時代を描き出せるの⁉︎ …からの、ついに来た!星野源‼️

毎週釘付け「いだてん」です。
ここ最近は時間が合えば待ちきれず6時のBSで見てます。うちは調査対象世帯じゃないし(笑)

我々世代ですら知っている「前畑がんばれ」という超有名エピソード、その高揚感と一体感をこれでもかと描きながら、世界情勢がどんどん重くなっていくのも描き出す。
やっぱりクドカン天才だー!(単純です)
クドカンは好きな脚本家ではあるけど、もちろんどれも好きな訳ではなく、自分的にはピンと来なかったものもある。
で、ここまで来てはっきり言えるけど「いだてん」はクドカン作品で一番好きだ。
そしてなんと言われようと代表作だ。
クドカンのバランス感覚の良さがこのオリンピックの光と影を同時に描くという難しい仕事を成り立たせているんだなぁと思う。

今回の主役の前畑のレースは当然勝つのを誰もが知っている。
それなのに、プレッシャーに押しつぶされそうな前畑の4年間を描くことで見てる人間はどんどん感情移入をしてしまい、まるで今レースが行われているかのように応援し、金メダルを取った瞬間は本当に涙してしまう。
この引き込み力!脚本も演出も全力だ。
そんな明るく日本中が熱狂する様子の端々に不穏さが見えるのがね…。
ロス以降の数話でそれが積み重なっていくのを見せられて、明るいニュースがありながら不安が拭えなくなっていく。
もちろんこの先 日本がどこに向かうのか知識としては知っている。
けれど「いだてん」はその行き先をオリンピックの高揚と共に体感させるから恐ろしいのだ。
クドカン、イケズ……。

あちこちに不穏な芽が描かれる。
あれだけスポーツ大好きオリンピックバカだった嘉納先生が、ベルリンの統制されたオリンピックに触れて「オリンピックは国家事業だ」と言い出してしまう。「楽しいの?」と言っていた人が。
それは老いだけではなく、時代の空気にのまれていったんだろう。あの、嘉納治五郎が。
通訳のヤーコプがユダヤ人の状況をチラチラ見せる。良くも悪くも鈍感な田畑はついに気づかず、帰国して彼の自殺を知って現実に気づかされる。
前畑のライバルは開催国ドイツのゲネンゲル。
控室までヒトラー総督が激励に来る。
前畑とはまた違うプレッシャー。
レース後、観戦する総督を見上げる不安そうな表情。
4年前、夢のようなロスとは何もかもが違う。
淡々と確実に情勢が変わっていくのが恐ろしい。
東京オリンピックに向けての組織委員会には軍人も入り、着々とドイツの後を追う日本。
さすがの田畑もそのおかしさに気づいた頃、昭和12年、開戦。

今週も「え?もう終わり⁉︎」って思うほどあっという間の45分。
不穏な空気で終わったのに、次週予告でそう!星野源のアップ‼︎
きた!ついにきたー!
テンション上がるぅ〜(笑)
しかし、平沢和重が出るということは、嘉納先生…。

ドラマ後の紀行コーナーでは、前畑の56年後に同じ競技で金メダルを取った岩崎恭子が登場。
実際に前畑と会った事もあるそうで、こういう話ホント好き。確かに歴史は地続きなんだなぁと。やっぱり「いだてん」は紛れもなく大河ドラマだ。
情報量が多くて感想が中々まとめられないけど毎週楽しみです。