温泉とテレビが好きな私の日記

誰かに気を遣うことのない、思った事をそのまま書いてみるところ。

カルテット 6話 かみ合わない巻夫妻とザ、サスペンス展開。

7話も放送されちゃったけど、1話づつ復習。

ラブ・サスペンスと銘打ったドラマのサスペンスが終わってラブについて語り、またサスペンスになる話。

 

鏡子とすずめ、それぞれに語る巻夫妻。

交互に同じ方向を向いて語る構図が、2人の交わらなさを表してるようで。

そんなに珍しくもない普通の男女の普通の出会い。ドラマになるようなことでもない、でも本人達にとってはドラマチック。

この脚本家のこういうとこホント怖い。

1話からずっと謎めいて底の知れないと思わせた真紀が、本当に普通の、どこにでもいる女性だったんだと、それが夫婦の崩壊の原因なんだと淡々と説明していく。

でもそれは真紀だけが悪いんじゃないよね?

 

以前、松たか子がハープ奏者を演じるミュージカルを見た。まだロングヘアだった。

その見た目とハープ奏者という肩書きのせいで、勝手に周りから上品なお嬢様タイプと思われて実際のキャラとの差にがっかりされることに憤慨する役だった。

 

本人がそう見せようとした訳でないのに勝手に期待して勝手に幻滅される。

それはそう期待した男の責任じゃないのか?

幹生がまさにそんな男だ。

あーいそうだなぁと思った。

生活の主軸がクリエイティブになってしまって、現状の生活力が低い男。

本当なら真紀のような女性は理想の組み合わせのはずなのに。

クリエイティブに生きたい男を支えることを自分の夢に出来る女性。

だから叶わない夢はさっさと捨てて家に入り、いつも居心地いい家を用意し、幹生が現場を外されれば収入気にせず転職を勧める。

 

なのに幹生は贅沢だ。

夢見たのは、週末に2人でヨーロッパ系の映画を見て、ステキカフェに行って、いつまでもミステリアスでミューズのごときバイオリニストの美しい妻‥‥

霞を食うだけじゃ生きていけないのだよ。

誰かが掃除をして日用品の買い物をしてゴミを出さなきゃ生きていけない。

もしも子供ができていれば、幹生も生活の現実に気づかなくてはならなっただろうけど、それが叶わなかったから、幹夫は夢見る少年のままだった。

 

それでもきっと幹生は自分でも贅沢を望んでいるのをわかっていたのだろう。

だから、真紀の行動に違和感を感じても言わない。言えない。

誘惑にも乗らない。

真紀の事は愛しているから、嫌われたくない、彼女に悪気はないのもわかってるから、そこで飲み込む。

相手からしたらそれが一番腹が立つのに。

その時に言ってくれれば、気をつけたのに、そんなに不満がたまってから言われても。

 

でもきっと、言ったところでどうにもならなかったんだろうな。

相性が悪いってこういうことかと、丁寧に淡々と説明してくれる、残酷なドラマ。

愛しているけど、好きじゃない、ってこういうことですよ、と。

真紀も幹夫もお互いのことを本当に 愛しているのに、どうしてもかみ合わない。

 

サスペンスからラブストーリーになったはずなのにラストにまたも急展開。

幹生は愛しているから真紀のバイオリンを守りたかっただけなのに。

そして有朱は一体何を考えているのか。

相変わらず先が読めない。