7話。
6話に続き真紀と幹生の物語。
このドラマはミスリードが上手い。毎回毎回騙されて、予期せぬ展開に驚かされる。
前回の予告で『罪を犯した男と男を愛する女の逃亡劇』って感じのおしゃれなロードムービーが始まるかと思わせる。
幹生の好きな映画みたいな。
でもそうはさせてくれない。
一年ぶりの再会ですぐさまわかってしまう。
もう2人は恋人じゃない。真紀の様子はほとんど母親。きっと鏡子に似てるんだろう。
以前何かで読んだ「男にとってオンナは2種類しかいない。恋人と母親」という言葉を思い出す。
恋人を望んだ幹生と母親になるのを厭わない真紀。
前回あれほど見せたのにまだ、2人が掛け違った原因を見せてくる。ツライなぁ。
それでも『殺人』と言う非日常が2人を誤解させる。また一緒に戻れるんじゃないかと。
でも有朱は生きてたし、やっぱり2人は掛け違う。
一緒に東京戻って、マンション帰ってお風呂に入ってご飯を食べる。
何事もなかったように通常の生活をやり直す。できると思ったんだよね、真紀は。
でも、幹生の失踪中の話を自分でせがんでおきながら、全く聞かず柚子胡椒に気持ちがいってしまう。
上手くてツライシーンだった。
誰もが幹生の心が折れたのに気付くよね。そこがダメなんだよ、って。
女性は身につまされるんじゃないだろうか?私も覚えがある。
結局、どうして2人はダメなのか、そして幹生が逃げて保留になったままの2人の関係をきちんと終わらせる、そのための最後の晩餐にしかならなかった。
よくいう「性格の不一致」ってなんだよー、とか思ってだけど、本当にあるんだね。
長くてツライ説明をありがとう。
それでも一年間宙ぶらりんなままだった、真紀には良かったんだろう。
例え結婚前に巻き戻ったんだとしても、新たに動くことができるから。
必要な儀式だと。
6話ではカルテット全員が揃うシーンはなかったけど、今回は4人の晩餐。
あらためてカルテットに真紀が戻ってきた。
第1章 カルテット結成、第2章 夫婦の別れ、そして最終章が カルテットの再構築、と言ったところだろうか?
でもユートピアはいつまでも続かないよね。
どうするんだろう?
真紀に2回も置いていかれたすずめはどうするんだろう?
コンビニの前、渾身の力を振り絞って真紀を引き止めたのに幹生に勝てなかったすずめ。
このまま消えちゃうんじゃないかと思った。
満島ひかりの薄幸キャラってホント魅力的だ。
「かわいそう」「なんとかしてあげたい」と思う一方、もっともっと不幸な姿を見せて欲しいと思ってしまう。
たくましい女優が多い中、貴重な存在だ。
そして有朱は何をしたいのか?
6話でバイオリンを盗むとき、真紀に何か執着があるのかと思った。5話でめちゃくちゃ絡んでたし。
そしたら、え?お金?お金なの?
いったい何を企んでるのか、伏線とミスリードが多すぎてわからない。
次回から最終章。あと3話?
どこにどう向かうのか。ユートピアは続くんだろうか?
そういえばブランチで高橋一生が言っていた「ラスト読んで、コワ!って思った」って言うのは、詩集を暖炉に放り込んだ真紀のことだろうか?
正直、「女ってそんなもんじゃない?」と思った。切り替えたんだよキッパリ。
男女の違いかなぁ。男性には怖いかな?