温泉とテレビが好きな私の日記

誰かに気を遣うことのない、思った事をそのまま書いてみるところ。

「コウノドリ」第5話 確実な出産なんて無いという現実

感想がどんどん周回遅れになっているけど、ドラマはすぐ見てる。
全10話か11話とするとだいたい5話っていうのはそこまでの紹介エピソードから方向を変えてくるタイミング。
コウノドリ」も5話で重いエピソードを取り上げてきた。

切迫流産で入院した2人の妊婦。同室になり親しくなる。しかし、結果として1人は死産となりもう1人は無事に出産を迎える。
あらすじで言ってしまうとこれだけの話。死産というとても辛いことを大げさに煽るわけでもなく、でも丁寧に全て描いている。おそらく原作もそうなんだろう。ちゃんと原作の精神を理解してまじめに作っているドラマだ。
死産の場合、実際に出産しなくてはならないことも知識では知っていても、映像で見させられるとショックは大きい。
もう2人子供のいる妊婦は3人目も出産にたどり着くのに、初めての子供の妊婦が死産という残酷な対比と、それを乗り越えてお祝い伝えられるまでにどんな気持ちの変化があって、そうして少しだけど前を向いていけたんだなという、ドラマとして救いのあるストーリーに見てる側もホッとする。

もう1組、緊急で出産したために障害が残る可能性のある息子を受け入れられない夫婦。現実でも障害がある子を受け入れられず親が手術に同意せず子供が死亡した、というニュースが出たばかり。リアル過ぎて重い。確かにその場では「死なせたくない、何が何でも助けて欲しい」と思っても、その先何十年も障害のある子を育てていくのと、胎児で亡くすのと二択、と提示されたら人間絶対に迷う。それはそうだ。綺麗事じゃ済まない。1期でも山口紗弥加演じる新井医師が、子供の両親に同じようなことを責められて心が折れてしまうエピソードがあったし、常に現場でも難しい問題なんだろう。自分も昔交通事故の死亡率が下がってるのは、医療が発達して、24時間以内の死亡が減っただけで、それ以降に亡くなった場合はカウントされないのと、重い障害が残る患者が多くなったということを知ったとき、障害が残ったりして生きていくのとスッパリ死ぬのと、本当に生きてる方が幸せって言えるのかな、と考えてた事があった。
コウノドリ」はここで無理に答えを出さず、問題とそれに向かう人達を描いてこのケースではこうした、という事を描いているのが信用できる。決して一言で答えられる問題ではないのだから。

悩み迷う下屋に、四宮のツンデレ発揮が今週の星野源的ツボ。
差し入れプリンを勧められ「……冷蔵庫に入れておいてください」(この…とちょっと考えるところがあざとい!笑)という「やっぱり甘党だよね、四宮!」という笑いどころと、その大事なプリンを下屋に差し出しつつ「賞味期限切れてる」とオチも忘れない。
とにかく助けようとした下屋をサラッと肯定するカッコよさも、ちょっと四宮完璧過ぎないっすかー?って感じですわ(笑)

この先もますます重いエピソードが続く。
それでもドラマとして面白く、見た後の後味も悪くない。そしてこの内容で視聴率もまずまずなのが嬉しいね。