温泉とテレビが好きな私の日記

誰かに気を遣うことのない、思った事をそのまま書いてみるところ。

映画「ピンクとグレー」 菅田将暉が良すぎる!……なんだけど(笑)

今まさに旬な若手俳優、注目度でも実力でもナンバーワンでは?という菅田将暉
なんだかんだ見てると面白い。
4月から始まったオールナイトニッポンも結局全部聴いてるかな。ありがとうタイムフリー。

と言っても言うほど出演作を見てるわけではない。いや、見てたと思ってたけど思い出してみるとそうでもない。それだけ印象に残ってるのかな。
初めて見たのは「仮面ライダーW」。あら、なんだか随分可愛らしい子が出てきたなぁと思って見てたら顔に似合わないドスの効いた声でインパクトがあった。どう見ても純潔日本人な顔で「フィリップ」っていう痛い役名もあって、相方よりずっと印象に残ってた。
その後割とちょい役でちょこちょこ見かける度に「あーWの子」かーと思っていたので、印象が強かったんだなー。
そう、女性誌の「国民的イケメンランキング」で1位になったけど、いわゆる正統派美形ではないと思う。本人も完全にネタにしてるし。さすが大阪人(笑)
「印象的」というのが一番ピッタリくる。結局人前に出る仕事ってこういうところが一番大事なんじゃないかなー。整った美人さんや男前なのに何度見ても名前が覚えられない人とかいるんだよね。

CSの日本映画チャンネルで「あゝ、荒野」の一挙放送があるというので、宣伝でこれまでの出演作の放送が相次いでいて、気がついた限りは録画。中々見る間がないまま色々溜まってる中、わりとソフトそうな「ピンクとグレー」を見てみた。いや、だって「そこのみにて光り輝く」とか主演 綾野剛だし、怖そうだし!覚悟いるから‼︎(笑)
で「ネタバレガッツリあり!」で感想を。

「ピンクとグレー」はNEWSの加藤シゲアキのデビュー小説で芸能界物。映画化する時、親友同士の青年2人が芸能界デビューしてブレイクする方と売れない方、売れない方を菅田将暉がやるといいうのを当時見て「え?そっち?」と思ったなーくらいの知識。
ごっち(中島裕翔)とりばちゃん(菅田将暉)サリー(夏帆)は幼馴染。
読者モデルになったのをキッカケにごっちとりばちゃんは芸能界を目指すが、あっという間にスターになるごっちとパッとしないりばちゃんの間には溝が出来ていき……という話。
見ていてすぐ思う「これ主役りばちゃんじゃね?」
クレジットでは中島裕翔主演なのだけど、原作ではりばちゃんが主役だとある。だよねぇ?
とにかく菅田将暉が良すぎる。ハッキリした顔で演技も達者だから、学園物だとクラスのボスとかキツイ役が回ってきて、それももちろんいいんだけど、菅田将暉のこういう鬱屈したパッとしない役の上手さはハンパない。
見ていてつらくて仕方ない。ごっちに対する大好きな気持ちとだからこその溜まってゆくコンプレックス。
こういう役をちゃんと情けなく、でも目を離させない演技ができるのが菅田将暉が主役も脇でもやってけてる理由なんだよなー。
好きなのは、芸名を考えるシーン。ごっちがポンポン大きい役をもらい、サリーがすごいねーと喜ぶ。サリーはごっちを好きだけど、りばちゃんはサリーが好きなのだ。
ごっちの「白木蓮吾」という芸名の意味を聞いて喜ぶサリーを見て、焦るりばちゃんは自室にこもって自分の芸名を一生懸命考える。
りばちゃんのちっちゃさ、ダメ感が出てていい。ここで芝居の勉強を考えないのがりばちゃんのダメなとこなんだよね。

中島裕翔のごっちは「え?この子そんなに売れる?」とつっこんでしまう。
見た目もいいし芝居も下手ではない。でもなんかもっさりしてるというか主役感がないというか…。まさに10周年なのにパッとしないHey!Say!JUMPそのもの!(笑)山田くんの影に隠れる中島裕翔そのもので。

冒頭、スターのごっちが自殺をする。そしてそこまでの経緯が描かれ、久しぶりに会ったりばちゃんがごっちの部屋を訪ね、遺体を発見する。ここでだいたい映画の半分。
原作にはない「62分後の衝撃」があるとネタバレ見てたので、「何々なにがあるのかしらー?ワクワク!」と見ていると、それまでカラーだった画面がゆっくりモノクロに変わっていく。
そしてかかる「カットー!」の声。
そうここまでは、劇中劇。ごっちの死後、注目を浴びスターへの道を進むりばちゃん(中島裕翔)がごっちの人生を書いた本を原作に、ごっちの人生が映画化され、りばちゃん自ら主演をしていたのだ。

あー、なるほどー、たしかに映画ならではの演出だ。ここまでがピンクサイドで、ここからがグレーサイドなのもわかりやすい。
菅田将暉は映画で「りばちゃん役」を演じる俳優 成瀬。素はちゃらくて横柄なザ、芸能人。
じゃあ、本物の「ごっち」は…?と思っていると出てくる看板。柳楽優弥かー‼︎
これがまた素晴らしいっす!街中の看板の写真1枚でスター性と存在感がしっかり。劇中劇で出てきた「りばちゃん演じる『ごっち』」も街中の看板が出てくるのだけど、そっちはスターに見えないのよ💧
柳楽優弥はラストに少しセリフのあるシーンがあるけど、後は基本「居るだけ」。今は存在しない過去の人だ。それなのに「あー、この人ならあっという間にスターになるかも!」という存在感がひしひしと。流石すぎる。
そしてこの「ごっち」なら「りばちゃん」の執着や負い目もしかたないと思えるのだ。
これは中島裕翔には酷な構成だったねー。
このメタ構造は芸能界の表と裏を表す為だろうけど、中島裕翔を主役にするための苦肉の策でもあったんだと思う。ごっちのスター性は厳しい、けどりばちゃんではかっこいいとこが無さすぎるっていう。ほら、原作ジャニーズで主演ジャニーズなんだからファンサービス必要でしょ?っていう(笑)
がその結果、1本の映画で菅田将暉柳楽優弥という演技派と同じ役をやって格の違いを見せつけられるという公開処刑の憂き目に。ガンバレ💧

映画としてはまあ普通。どうしても長さの都合で説明が足りないとこが。そもそも2人が芸能界に対してどういうつもりでやってるのかが描かれてないから、りばちゃんのごっちに対する負い目が分かりづらいとか、ほぼオリジナルらしいグレーサイドの登場人物の行動が謎とか。舞台が渋谷、青山あたりなんだそうだが、それも消化不良。そもそも本物の芸能人が描いてて、芸能界周りの人が作ってる業界物なのに、その芸能界の描き方がベタベタなのもなー。想像だけで描いてる少女マンガみたい。ごっちの死の理由もその前のごっちの姉の死もよくわからん。「シスコン」か?とレビューみて「え?もっと先?そういうことなの?わからんよ!」と思いました。邦画にありがちな「行間読め案件」?(笑)嫌いじゃないけどね。
ただ自殺を美しく描くのはちょっと。ごっちのお母さんは子供2人に自殺して先立たれたのに、あんな淡々と描くのは気分良くない。
ラストも原作とは違うらしいが、りばちゃんがやっと呪縛から逃れたのだろうというのが良かった。色も取り戻したし。

夏帆は演技は良かったけど、サリーという役がこういう男同士の話にありがちなただのアイテムでしかなく、女性から見るとその扱いにけっ!って思うしょーもない役でもったいない。
映画見ないので、実は行定勲監督作を初めて見た(笑)画面の色は綺麗かなー。岩井俊二の下にいたと聞いて納得。
この前の「ナラタージュ」がそこそこ人が入って「これでまた映画撮れる」とホッとしてたそうだが、調べたら2016年公開のこの映画はあまり興行的にパッとしなかったようだ。
まあねー、内容はジャニーズ映画じゃないのに、宣伝はジャニーズ映画でやったんだろうしなぁ。中島裕翔のファンはベッドシーンとか見たくないでしょ。
とにかくこの映画は菅田将暉柳楽優弥を見るためのものだ(笑)

そんな訳で自分の中では「プチ菅田将暉ブーム」が続いている。
こんど「となりの怪物くん」で春役をやるけど、最初聞いた頃は「はぁ?イメージ全く合わないわ!」とイラッとしたけど、いくつか作品見た今なら「うん、いけるな」って思う。それよりヒロインの土屋太鳳の合わなさっぶりのがキツイわ(笑)

ラジオでの「普通の小僧感」もすごく良くて、メール職人の小僧達に好き勝手にイジられてるとことか面白い。
先日、米津玄師がゲストで来たときのやりとりも面白く、そこで初めて「灰色と青(+菅田将暉)」を聴いたらあまりに良くてすぐさまダウンロードした。
もともと米津玄師は何曲かダウンロードしてるくらいには好きなので、めちゃツボにハマってひたすら聴いてる。
生だとかなり下手という噂も見るけど、歌番組見てないから気にならない(笑)

「おんな城主 直虎」も菅田将暉が出てから見る気が復活したし、バラエティーも結構見てる。
が、なぜ菅田将暉にどっぷりハマらないのか。
以前「星野源にハマった」と言ったらガッカリされて、「誰ならいいんだよー!」と聞いたら「菅田将暉みたいなキラキラしたのがいい」と言われたので、ここで菅田将暉にハマれば期待にも応えられるのに(笑)

それは「灰色と青(+菅田将暉)」をダウンロードしたとき、せっかくだから他にも何曲かダウンロードして気がついた。
ソロシングル「呼吸」のジャケット画像、顔のアップを加工してイラスト風になっている。
……濃いなぁ。
そうだ、この濃い顔が根本的に好みじゃないんだったー。
男前だと思うし、好きな人がいるのもよくわかるけど、自分は全然ハマらないわー。
そっかそっかー、そうだったー(笑)
納得!