温泉とテレビが好きな私の日記

誰かに気を遣うことのない、思った事をそのまま書いてみるところ。タイトル変えました。

「隣の家族は青く見える」 全話視聴 王道で丁寧に作られた良いドラマでした

先週無事最終回を迎えた「隣の家族は青く見える」、初回の感想をちらっと書いただけですが、毎週楽しみに見てました。
どうしても「妊活ドラマ」として記事が書かれてたので、興味ないとか見たくないとかいう人も多かっただろうし、視聴率的にはパッとしなかったけど、丁寧に作られたいいドラマでした。

コーポラティブハウスに入居した4組のカップル、皆楽しくは生きているけど問題もある。
中々子供に恵まれなかったり、夫が失業中だったり、同性同士でオープンにしにくかったり。
そう、どのカップルも基本的に幸せだ。そこが良かった。普通にいるようなカップルが、さらに望むようになりたいと一生懸命生きる様子をきちんと描いてた。
日々ちょっとした事件は起こるけど、決して殺人とか失踪とかそんな大々的な事が起きるわけでもない。よくある普通の人の普通の生活を描いて面白いドラマにしたところに、脚本家や制作チームがちゃんと作ってるなという感じがした。

メインテーマの「妊活」もあくまでも「普通のカップルが普通に体験する事」として描いていて、制作チームの「妊活って誰でも体験する可能性のある事で、決して特別な事じゃないんですよ」と伝えたい、という意図がわかるのが良かった。
同じように、同性カップル事実婚も「特別じゃない」のだ。
一方で、一見一番一般的な家族構成に見える、夫婦に子供2人、夫は商社勤めという小宮山家が一番闇が深く、夫が黙って会社を辞めたり、妻がインスタで見栄をはったり、挙句離婚の危機まで訪れる。「普通」って実は難しいのだよね。

このドラマの4組8人の大人たちは、考え方や行動にそれぞれ自分の親(特に母親)の影響が表れている。虐待されたために子供を持ちたくないと考えたり、認められようと見栄をはったり、自分の親を知らないからパートナーの親子関係に気を遣ったり、そういう重いものじゃなくても、親を見て自分も親になりたいと思ったりしている。
そうしてそれぞれが今度はパートナーの影響を受けて考えや行動が変わっていく。
産まれた落ちた家族、そして新たに作っていく家族、どちらもその人にとって影響の大きいもので、そうやって影響を与えあって生きていくのがパートナーであり家族なのだと、このドラマは伝えてくれる。
そしてそういう家族って結構いいよね、とこのドラマは思わせてくれる。

最終回、立て直した小宮山家、同性カップル事実婚カップルと次から次へと収まるとこに収まって、正直少しご都合展開が過ぎるかなとは思った。
でもそれくらい程よくファンタジーでドラマとして気持ちいい終わり方をすることで、家族を持つって素敵だよね、そして家族のカタチってどんなふうでもいいんだよね、と伝えている。
ベタだけど幸せな気持ちにしてくれてとてもいい。
「家族」欲しくなるよねっ!(笑)

ドラマの中で一番悲しい出来事は、深田恭子松山ケンイチ演じる主人公夫婦が、体外受精を経てやっと授かった赤ちゃんを流産してしまうところ。
自分も見ていて泣いてしまったし、とても残酷な出来事だと思う。
それでも、流産という辛い出来事も決して他人事ではなく誰の身にも起こりうる事なのだとことドラマは言っている。
そしてそういう辛さこそパートナーと分かち合うしかないと、松山ケンイチの母親役の高畑淳子に語らせている。
この高畑淳子の演じる母親がとても素敵だ。
いかにも居酒屋のおかみさんというざっくばらんな感じで、この世代らしく息子夫婦に「孫はまだか?」と期待したり、子供を産んだ娘に「子供を預けてまで働くなんて!」と言ってしまったりする。
けれど息子夫婦たちのことをとても思っていて、世代ごとの認識の差に気づけばすぐ改めることが出来る柔軟で優しい人だ。ちゃんと必要な事を口に出して伝えてくれる。
そしてそれを演じる高畑淳子はやはり素晴らしい俳優だと思う。
身内の事で色々あってしばらく仕事を減らさざるを得ない状況だったけど、こうして元通り仕事をしてくれていて嬉しい。
プライベートはプライベート、いい俳優は出てもらわなくては。

どの出演者も良かったけど、こういうキャラが立った俳優の中、ヒロインである深田恭子はとてもステキ。
決して「演技めちゃうま!」という人ではないけれど、今回の奈々のようにハマった役ではとても魅力的でキチンと存在感を出してくれる。
そして夫役の松山ケンイチは芝居が達者なのでどうしても濃いキャラを振られがちだけど、こういう普通の好青年を普通に演じる上手さはさすがだ。

ドラマの中では主人公夫婦は子供を授かる事は出来なかった。
いつか子供を授かるかもしれないけど、授からなくても幸せに生きていくことが出来るようにと、あらためて自分の大切なパートナーに出会えた事を幸せに思う。
他の3組も当初の思惑とは違うところにたどり着いた。けれどこういうのもありだよね、と思えるのが幸せなのだ。
ほんと、どんなふうでもそれぞれが良ければそれで幸せになれるんだよね。うん、いい考え方だなぁ。

毎週のちょっとした楽しみで、出てくる人も皆程よくずるくて善良で、自分のご近所さんに会うようなドラマで楽しかった。
正に現代のホームドラマでした。
いや〜、家族もご近所さんも欲しくなりましたねー(笑)
楽しかったです!
3ヶ月どうもありがとう〜。