温泉とテレビが好きな私の日記

誰かに気を遣うことのない、思った事をそのまま書いてみるところ。タイトル変えました。

「カーネーション」92〜98話 さよなら、周防さん……そしてまた3週間💧

衝撃の「お芋回」で終わった第16週「揺れる心」から引き続き第17週「隠しきれない恋」が放送され、いよいよ周防さんとの恋も佳境に入った。
それにしてもこの各週のサブタイトル、花言葉から選んでるそうだがいつもほんとピッタリ。上手いなぁ。脚本家が選んでるのかしら?

互いの気持ちを知り思いが抑えられなくなる糸子と周防。しかし2人の気持ちはどうあれ周りから見れば所詮不倫、関係はあっという間に明らかになり風当たりは強くなるばかり。それでも自分の意思を貫く糸子だが、周防との間にも溝ができて行き……。

まずは何より尾野真千子の恋する演技が素晴らしい!
周防と抱き合っていた所を北村に見られて状況はかなりマズイ。なのに帰宅途中、何やら思い出しては顔が緩んでしまう。その加減が絶妙なのだ。ほとんど変わらないように見えて、今までの仕事人の大阪のおばちゃんではなく女の子のようにほんの少し柔らかい顔になる。くー、上手いなぁ、ホント!
ぴったんこカンカン」にゲストで出た時、15歳でデビューしてからあまり仕事がなく、29歳で「カーネーション」をやるまでバイトしたり雑草食べたりしてたと言っていたけど、業界人そんな見る目ないか⁈確かに今どきなルックスではないけど充分美人さんだし、何より圧倒的に上手いのに。まあ、若い時は見た目がキラキラなのが強いんだろうけどねー。

実は糸子に惹かれていた北村の嫌がらせで仕事が無くなった周防。組合長の後押しもあり糸子は周防を自分の店で雇う。周りに気づかれない様に振舞ってはいるつもりでも、いかんせん初めての恋に舞い上がり周りの知るところとなってしまう。
繊維組合で噂を聞いてきた経理の松田が糸子を呼び出し「気色悪いもん持ち込まんといてください」と責める。このリアルさ。
これまで周防さんを素晴らしく男前に描き、糸子が何度も踏み止まろうとするところも描き、それでも止められなかった互いへの思いを美しく描いて視聴者をドップリハマらせておいて、どんと突きつける現実。
この時代の商店によくある家族のような付き合いの、しかも女ばかりの中に女主人が自分の男を働かせる。しかも妻子持ち。
本人たちの気持ちはどうあれ他人から見たら「気色悪い」のはそれはそうだ。
松田は糸子のことも周防のこともよくわかっているから、北村が流した「2人が金を持ち逃げした」という噂は信じない。けれどよくわかっていて糸子のことを尊敬するからこそ、そんな「気色悪い」恋愛沙汰を持ち込まないでくれと言う。この感じ、わかるなぁ。よそから見れば金に物言わせ愛人を囲ってるようにしか思えないのだ。

そして糸子を吊るし上げる会議が始まる。
近所のおっちゃん達、神戸の叔父さん、そして勝の弟が遺影を携えやってきて糸子を囲む。どんな時も味方だったお母ちゃんですら責める側。
勝の弟が「兄の写真に胸を張れるのか⁉︎」と責め、近所のおっちゃん達も亡くなったお父ちゃんに申し訳が立つのかと責める。
確かに糸子は男に負けずバリバリと働いてきたのに、こういう時は誰もが「女」として責めるのが時代なんだなぁ。ツラい。というか今の時代の人間目線として見れば、ズルい。
勝だってしゃらっと浮気して、それを知ってお父ちゃんもおっちゃん達も皆笑って「まあまあ、許してやれや」「男の甲斐性や」と流したのに、女である糸子だとまるで犯罪者だ。
まだ昭和20年代、戦前まで女性には姦通罪があったんだっけ?
小原洋装店の稼ぎもおそらく糸子の方が圧倒的に多かっただろうに、店の主人は勝で財産の名義も勝だったんだろう。あーあ……。

そして、負けず嫌いの糸子はここでやっぱり自分の意思を通してしまう。
そうなんだよねー、人間大人になってある程度の分別がついても根本の性格って変わらない。この負けず嫌いを通して商売は上手くやってきたけど、こういう所で要領よくやるスキルは無いんだよ。ううう、変わらないよねー糸子。
お母ちゃんまで責める中、娘3人が糸子を庇って頭を下げるのも辛い。まだ詳しいことはわからないのだ。さすがの糸子もこれはこたえただろうに、やっぱりもう引けないのだ。意地っ張り。

周防を雇い続けバリバリと働く糸子は、店の中でも孤立。土産を買ってきても皆振り向かない。そこでますます働き稼ぎで皆を黙らせるという手段に出る糸子。ここでも糸子の変わらない欠点が出てしまう。
かつて安岡のおばちゃんに言われた「皆があんたみたいに強くない」という言葉。
「女主人が男を引き入れた店」という周囲の視線、糸子にはそれを跳ね除ける強さがあっても店の従業員達には無理なのだ。それがわからない糸子の変わらなさが辛すぎる。
そして、それは周防さんにも辛かったのだね。

相変わらず、静かにそこにいる周防さん。
黙々と仕事をし、糸子のそばにいる。
けれど、少しずつ2人にズレが出来ているのが周防さんや視聴者にはわかるのに糸子にはわからない。この描き方が怖い。
糸子はただ周防とのことをとやかく言わせないために、周防の生活のためにがむしゃらに働く。周防もそれをわかっているから何も言わずにそばにいる。でも糸子とのズレを気づいてもいる。でも言わない。
今までで完全無欠の「運命の人」だった周防さんのズルさというか人間ぽさがここで出てくる。
恋に落ちて、それが成就してふわふわしてられるうちは気づかなかった。でもそれが始まって、発覚して、無理して続けていれば出てきてしまうこと。
ピカにやられておそらくかなり体調の悪い妻と2人の子供を抱え、慣れない大阪で周防は働かなくてはならないのだ。糸子に惹かれたのは、もちろん糸子自身の魅力があったのだけれども、そういう厳しい現実を忘れたいという気持ちもあった。
糸子との関係が公になってしまい、当然周防に対しての風当たりも強い。「男妾」的な事も言われるんだろう。それでも家族を養うために小原洋装店の仕事を辞められない。プライドとか言ってられないのだ。
自分から糸子を抱き寄せ、北村に見られ彼の気持ちに気づいても引かなかった時、周防も覚悟はしたんだろう。糸子も家族も手放せないなら自分が耐えるしかないと。
そしてそんな周防の「男のプライド」をさらに糸子が削ってしまう。糸子自身は良かれと思って、周防のために、皆に認めさせるためにやった事がさらに周防を削ってしまう。
わざわざ周防の子供達のためにおやつを用意し、周防の為にいい家具を揃えた店まで作って、糸子が頑張れば頑張るほど、周防との間の溝は深まる。
そして恋は終わってしまうのだ。

いやー、やっぱりこの脚本は上手いなー。
主人公がいわゆる「不倫の恋」をするのは朝ドラでは挑戦だったのだそうだ。メイン視聴者が主婦層だし。
自分なんかは「ドラマだし」と思うけど、実際に「NHKで不倫を扱うとはけしらかん」的なクレームも結構あるらしい。
けれども、モデルの人の人生の大きな出来事である「不倫の恋」をキッチリと朝ドラ向けに仕上げドラマとしての面白さもちゃんと作り上げ、そしてしっかり報いを受けるこの展開。
たった3週間とは思えないこの密度。凄いなぁ。
周防さんの初登場が81話、ラストが97話、出ていない回もあるのに、このインパクト!

そして、尾野真千子の上手さと綾野剛の存在感の勝利!
糸子が恋をして、女の子の顔になり、皆に責められムキになって稼ぐ時のやり手ババアのような顔、その合間に周防の前で見せる、好きな人の様子を伺う不安そうな顔、尾野真千子、良すぎるよ!
そして、哀しみをたたえそこにいる、まさに周防さんでしかない綾野剛……!

関係が公になった時、2階の周防の作業場で後ろから周防に抱きつく糸子と振り向いて抱き返す周防のシーン、これって朝ドラか⁈と思わず突っ込むほどエロかったよ……💧
あくまでも朝ドラなので、この段階で糸子と周防には体の関係は無いように見せてきているのに、そこにこのシーンで「あれ?もしかして……」と思わせるのがねー。いい大人が「清い関係です!」というのも嘘くさいから、あくまでも匂わすだけ。ホントに展開上手いなー。
そして、最後に「初めての無断外泊」をする。やっぱり子供ではないから。
「朝ドラ」のラインのギリギリを攻める、そのチャレンジが気持ちいいです。

こうして糸子の初めての恋は哀しい事になったけど、恋の楽しさもたくさん描かれていてよかったんですよー。
周防と思いが通じている事を知って、初めて自分のために洋服を作りたくなる糸子。ノリにノッて次から次へとステキな服が出来上がっていく様。
奈津の全てを受け入れてくれる男性が現れ、周防が燕尾服を、奈津のためのウエディングドレスを糸子が作る。その共同作業の楽しそうなこと。同じ所を目指す同志でもあるからこそ。
そういう一つ一つが楽しそうで幸せそうでねー。ステキなラブストーリーでもあったんだよね。

周防との恋と平行して、三姉妹や奈津も描かれる。
娘達はますますパワーアップしてついに根負けしてオルガンを買う。オルガンが映った瞬間「あ、負けた」と思ったね(笑)
そして奈津の再婚。
あれだけ面食いだった奈津が、顔は大したことないけれどとても優しそうな男性と出会って結婚する。
わざと意地悪な事を聞き彼の本気を確認し、泣きながら奈津を頼む糸子。
この先へまだ繋がるだろう、糸子の大事な人たち。
98話から第18週、「ライバル」
いよいよ娘たちが大きくなり、母と娘の話になる。しゃらっと北村が出てくるのには笑った。しぶといなぁ。

3週間休止して、やっと放送再開!…と思ったら1週間の放送でまた3週間の休止…。なめてんのかー!と叫びたくなったよー💦
基本ガサツな糸子の人生の、一瞬の夢のような周防さんとの時間が長い休止と休止の間の1週間とか、わざわざ合わせてるとか思えないわー。
明日の24日にはわざわざ周防さん週のダイジェストもやるし、特別感満載!(笑)
そしてこれからは娘たちと切磋琢磨する糸子が始まるんだなー。
あー、休み長かったー💦
27日から、やーっと、やっと始まるなぁ。
ツイッターでタグ検索するものが無くてつまらなかったんだよー。やっとまた皆さんの感想見ながらうなづけるよー。
周防さんがもういないのは淋しいけれど、この先もまた楽しみだ。