あんまりお笑いには興味ないので、M-1グランプリを見た事ないんですよー。
去年、外出から戻ってテレビをつけたらやっていて「あー、これがM-1かぁ」とたまたまその時始まった漫才を見たのだけど、全く面白さが分からず「決勝ってことは面白いんだよね?私にはわからん!」とチャンネルを変えたという事があったのだけど、後でそれが噂のマヂカルラブリーだったと知りました(笑)
それだけが自分のM-1体験。
それからあっという間に1年だよ、コワイ〜💦
今年のM-1はナイツ塙が審査員に参加という記事を見て「ふーん、今年は大吉さんやんないのか、ちょっと残念。まあ見ないと思うけど」とぼんやり思ってました。
結局見なかったのだけど、スマホ見てればニュース入るし、色々聴いてる芸人さんのラジオでも、もちろん「たまむすび」でも話題に出るので解説というか、主に芸人さん達の反応は興味深く見てる。
カンニング竹山さんはあんまり気にしてなくて「自分はもう漫才師じゃないから」と言っていて、逆に南キャン山ちゃんはあれこれ言いつつも気になってしょうがないのがありあり。
さて、「たまむすび」チーム芸人3人目、昨年まで審査員もやってた大吉さんは何言うかしら?と楽しみにしてた。
で、そこにとろサーモン久保田とスーパーマラドーナ武智のインスタ動画騒動。
ネットニュースで見て、気になってあちこちの記事を見て、動画も見た。
なんか時間が経てば経つほどムカムカした。
自分がなぜこんなにイライラするのかとずっと考えてた。
一つはやっぱり、上沼恵美子に対しての「オバハン」「更年期障害か?」というしょーもない悪口。くだらない。
女性に対してこういう悪口しか出ないヤツって本当に馬鹿だ。なんの工夫もない悪口。
相手が自分でどうにもできないこと、女性であること、年齢がいってること。そして本来欠点ではないはずの事なのに自分達と違うという事だけで、それを見下す要素にする事。
自分は関東の人間なので上沼恵美子についてそう詳しくない。けれど、あのまだ女性芸人が少ない時代の人があそこまでなるのがどれだけの事なのか、それは旦那がテレビ局のお偉いさんというだけでどうにかできる事ではないくらい想像がつく。
少なくともとろサーモンやスーパーマラドーナなんかよりはずっと芸人として積み上げてきたものがあるはず。
自分はお笑いは見ないけどバラエティはいくつか見る。で、本当にこの一年とろサーモンもスーパーマラドーナも1回もテレビで見たことない。
その程度のことしか出来てない芸人が、「女性」で「年齢が上」というだけで、自分達よりずっと積み上げてきた先輩芸人を揶揄するくだらなさ。
お笑い芸人のくせに面白くもなくセンスもなくクレバーさもない「ただの」悪口をSNSに上げてしまうバカさ。
自分は別に芸人に人としての真っ当さは必要ないと思う。芸が面白ければそれでいい。
けれどあの動画は面白さが一切ない。内輪で言ってればなんの問題もないはずの酔った時の愚痴をわざわざSNSにあげたというのは、自分達に同意してくれるだろうという甘えも見える。だからイラつく。
上沼恵美子の審査については賛否あるし、言いたい事もあるだろう。それは当然。それならそれを堂々と言えばいいのだ。覚悟してやってるならカッコいいものを、「酔ってるから」と最初から言い訳、上沼恵美子のお笑いセンスには触れず、人間性と性別と年齢だけを攻撃、炎上したらすぐ削除、しかもとりあえずツイッターで謝罪。
謝罪ツイも、久保田の「上沼恵美子さまに、」という書き出しの「さま」に「本意じゃないけど上から言われたから」感がありありと感じられる。
腹くくって「自分は間違ってない!」というならまだしもふてくされてるのしか伝わらない。
ゲスキャラで売ってるそうだけど、ゲスすら中途半端。
まったく何一つ拾うところの無い有様だ。
「大物に噛み付いてあの2人はもう終わり⁉︎」みたいな記事が多かったけど、そうじゃないよね?
明らかに「女のくせに」という意識が見えるから腹立たしいのだよ。
とは言え、自分は上沼恵美子のファンでもとろサーモンやスーパーマラドーナのファンでも無いし、お笑いにさほど興味がないのになんでこんなに気になってるのか?関係ないしなぁ。
それを水曜たまむすびを聴いて気がついた。
当然、今回の炎上騒動には触れない訳にはいかない。
赤江さんも大吉さんも笑いながらの終始ソフトなトーンで話してた。
「バカ後輩2人がやらかしまして」と普段通りのトーンで始める大吉さん。
「最大級の雷を落としますよー」と言ったあと、今回何故自分が審査員を降りたかを話し始めた。
昨年のM-1の後、自分がどう審査したかを詳しくたまむすびのラジオクラウドに上げた。
実は事務所には怒られたけど、テレビ局からは感謝されたし、ある事務所は若手芸人全てに聞くようにと指示を出してくれた。
なので早くから「来年も審査員に」というオファーはあったのだけど、審査員のバランスはずっと気になっていたので、出場者に年の近い東の芸人を入れて欲しい、どうしても引き受け手が無ければ自分がやるからと伝えていた。
それでナイツの塙とサンド富澤が入ってくれることになった。
中川家礼二と自分は年も近いし見てきたものが同じなので目線が近いから2人はいらない。
だとしたら初代チャンピオンの礼二が残るべきと思って辞退した。
今回はすごくバランスのいい審査員でとても良かったと思ってる。
と、いうことを「去年、赤江さんがいなかったからラジオクラウドにあげることになったんですよー、だから赤江さんのせい!(笑)」というオチまでちゃんとつけて話していた。
あー、大吉さん凄いー、カッコいい〜‼︎
そして、あの2人に本気で怒ってんだなぁと思った。
そのラジオクラウドはM-1見てないのに自分も聴いた。そして凄く感動したのを覚えてる。
昔、島田紳助が若手の時、自分達が売れるためにほかの漫才師を研究して、今どういうタイプのコンビがいてどういうのがいないのか、自分達はどこを目指すかを研究していたという話を聞いて「すごーい!漫才ってそうやって作るのか!」と感動した事を思い出した。
大吉さんやよく聞くナイツのラジオでも、今の漫才界についての問題や先々へ今何すべきかということをたまに話してて、そういうちらっとみせるプロフェッショナルな顔がカッコいいと思う。
なので、お笑いは見ないけど、ナイツのラジオでやくみつるや能町みね子とお笑いの話をしてたり、大吉さんが吉本の問題を話してたりというのを聞くのがとても楽しい。
「情熱大陸」見てるみたいな感じ。やっぱりどのジャンルでもプロフェッショナルはカッコいい。
去年、大吉さんはM-1の審査員なんてしんどいけど先のために受けたと言っていて、それは多分他の審査員も同じだとわかってるんだろう。
だから、かりにもプロの端くれでしかももう結構ベテランの2人が「自分の感情だけで決めんな」と揶揄したことに本気で腹が立ってるんだろうと思った。
マヂカルラブリーの件も、あれは上沼恵美子がつっこんでくれたから彼らは救われたんだと言っていたし。
うーん、大吉さんはやっぱりカッコいいなぁ〜。そしてとてもクレバー。
やっぱり芸人は人間がダメでもいいけど、頭が良くなきゃだめだなぁ。
今回の件、上沼恵美子レベルですら「若くない女性」というだけで攻撃していいという理屈が存在する事に絶望的な気持ちになるし、
あんなことしか出来ない人間が「プロフェッショナル」づらしてる事にイラついてたんだなぁと思った。
けど、大吉さんがあまりにもカッコいいからとりあえずいいかな。
彼らがこの先どうなるかは、結局面白いか面白くないかになるだろうし。自分はもうどうでもいい。
でもまあ、イヤな話だよねー。
そして爆笑太田のリアクションをネット記事でみて「あー、やっぱりこの人受け付けないわー」と思った(笑)