温泉とテレビが好きな私の日記

誰かに気を遣うことのない、思った事をそのまま書いてみるところ。

今週買ったマンガ

10日月曜、ツイッターで公式から「本日発売」のアナウンスがあった。

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海街diary」9巻。

2006年の連載開始から12年でついに完結。

12年か……💧早い。

ストーリーとしてはすずが中1の夏から高校に入るまでの3年に満たない期間の話だった訳だけど、連載は12年…。あー、怖いわー(笑)

 

正直、連載途中で絵が微妙な感じになったり、前の話とつじつま合ってないよね?というエピソードがあったりと、さすがの吉田秋生も衰えた?と思わなくもなかった。

かつてのシャープな絵柄が好きだったし。

それでもこんな普通の日常をドラマに見せられるのは流石だなと思う。

 

メインの4姉妹は不毛な恋愛をしていた上2人を含め、全員それぞれの相手見つけて新たな生活を始めた上で、姉妹の絆はちゃんとあるという大団円に終わった一方で、番外編がとても印象的。

 

すずが鎌倉に来る前、父親の再婚相手の連れ子で一時期弟として一緒に暮らしていた和樹の話。

読むまで「和樹?誰だっけ?」と思った。という程度の登場人物だったけど、読んだらとても染みた。

すず達の父「浅野さん」が再婚した陽子は典型的な「頼る女」で、「浅野さん」の一周忌には次の相手の子供を妊娠していて法事に出ないというような人。

結局その再婚相手との折り合いが悪く和樹は陽子の叔父夫妻に預けられる。そこまでが本編で描かれていた。

 

番外編では「浅野さん」の13回忌に合わせ河鹿沢温泉にやってきたすずを迎える、20歳になった和樹が描かれる。

和樹本人は淡々としているけど、和樹の環境は恵まれたものとはいえない。

それは同じ、早くに親と離れた子供としてのすずの裏側のようだ。

もし、すずが幸達3人の姉との暮らしを得られなければこうだったのかもしれないと思わせる。

あるいは早くに一家を支える立場になった幸の姿なのかもしれない。

すずと和樹は全く血縁は無いし一緒に暮らした期間も短い。当時すずは和樹達を疎ましく思っていたし、和樹もそれは気づいていた。

それでも、それも縁なのだというのを淡々と描いていてなんだか泣けそうだった。

吉田秋生はハードでスケールの大きい話が上手い人だけど、さらっとこういう目線を見せるところも好きだ。

世界観の繋がった話をよく描いている人だから、この和樹の話をこの先描いてくれたらいいなと思った。

 

吉田秋生といえばまさかのアニメ化「バナナフィッシュ」がもうじき最終回。

まあ、思うところはありますが、とにかくは見届けます。