温泉とテレビが好きな私の日記

誰かに気を遣うことのない、思った事をそのまま書いてみるところ。

「なつぞら」 なんかさー、嫌いじゃないけど 、物語りの作りが雑なんだよなー……

ゲゲゲの女房」の再放送も始まり「おしん」とともに並行して見てます「なつぞら

スタートダッシュはなかなか、広瀬すずはとてもいいし、当時のアニメ制作の現場にも興味はある。
けれど3ヶ月経って、ドラマとしてのアラがちょこちょこ目につくようになってきてなんか残念に思う。
ツイッターでも「おしん」が話題になる中「それに比べて『なつぞら』は…」という前振りで不満を描く人達も現れ、それに対して「比べるのはどうなの!」と反論もでてちょっとゴダゴタ。
「比較するな」というのは正論かもしれないけれど、ドラマに限らずどんな作品だってそれしか見ていない視聴者なんかいないのだから、その比較に耐えられる作品でなければ残らないだろう。
NHKも明らかに100作目記念作品と平行するから「おしん」にしたのだろうし。

で、「おしん」は面白いんですよ、ほんと。
昔のドラマはゆっくりなのかと思ったらとんでもない。15分にみっちり情報が詰まってあっという間。そして達者な出演陣。毎日田中裕子の名演を楽しめるとかどんな贅沢。
当初は帰宅後録画をみていたのが、朝支度しながら見るようになり、寝過ごして朝見る時間がないときには「なつぞら」は帰宅後、「おしん」を優先するようになってしまった。
こうやってみると広瀬すずと田中裕子が共演した「anone」はすごいなー。

戻って「なつぞら」。
はじまりはいい感じだったのになんでだんだんテンションが落ちてきたのか。
どうみてもドラマ展開に問題があるとしか。出演者はいいと思うんだけどね。

とにかく、まずは登場人物が多すぎ!
100作記念で過去朝ドラのヒロインが登場が売りだけど、そのためそこそこのエピソードをつけなきゃならない女性キャラが増える。
出すなら完全にゲストで1話かせめて1週間にしとけばいいものを(そういう登場もありましたけども)、現状で柴田のお母さん、川村屋のマダム、亜矢美さん、麻子さん、と本筋に関わるキャラが多いからエピソードがあちこちに行ってしまう。個人的には特に亜矢美さんは余計かなーと思う。

男性キャラは男性キャラで、「イケメン大渋滞」って言われるくらいなつと同世代のキャラが登場してますが、やっぱりこれだけいるとご都合登場のキャラが出てくる。
照男兄ちゃんはなつを引き止めるのに結婚意識させる要員で突然出番増やされたし、ノブさんは千遥を探すとか咲太郎の居場所を伝える伝書鳩要員。
一番ひどいのは天陽くんのお兄さんの陽平さん。
なつにアニメーターという仕事を教える、馬の動きの本を与える、天陽くんの結婚を伝える、ための要員だから、同じ会社に入ってもなつは尋ねて行きすらしない。幼馴染のお兄さんなのにそれはないでしょう。
そもそも天陽くんの家もまるで3人家族みたいな描き方で、お兄さん空気すぎなのよ。
「いだてん」がたくさんのキャラクターが出てるのに誰一人として必要のないキャラがいなくて、本当にドラマの中で生かされていて、毎週「あー、ほんとクドカン天才!」と思いながら見てるのと正反対。
これのためにだしたなと、ご都合で出したり引っ込めたりのキャラばかり。

そして肝心のなつが…💧
誰にでも愛されるキャラということだけど、流石にあぐらかき過ぎ。
開拓者精神でアニメーターを目指すといっても何もかも受け身。
馬の本は仲さんと陽平さんが、ディズニーの作画本は角筈書店の社長がプレゼント。
これがまだ本人が探してきたら違うのに。
わかるよ、書店のセットが組めないんだろうけど、だったら本人が「探してきたのー」と言えばいい。そもそも視聴者に「セットが組めないんだろうなぁ」と思わせてるところでドラマとして負けでは?
なつが絵を描きたい、アニメーターになりたいっていう勢いがどうも感じない。

あの派手な服装もそう。
モデルの人が大変なオシャレさんだったからとはいえ、なつとは育ちが違い裕福な家庭の出でこの時代に女性で国立大を出ている。
だからこういうオシャレをする余裕があったのだろうから、そもそもなつの設定と合わない。
なのに無理矢理亜矢美さんを投入して服を貸すという強引な展開にしている。
けれど、絵描きにとってオシャレってキャラクターを表すものなのに人から着せられてするところでもうなんなんだか。
なぜ上部の設定だけつかうのか?
そもそもなぜその人をモデルにしたんだろう?別に女性初のアニメーターというわけでもないみたいだし。

妹の千遥の事も探す気あんのかよ!という感じで切実さが全然感じられない。
ちょっとした演出とかで全然違うとおもうんだけどなー。
なんかねー、あちこちにドラマの浅さが目につくんだよー。

ゲゲゲの女房」が始まって、時代が昭和30年代と今ほぼ同時代。これでまた比べられたらますます厳しいのでは?
俳優それぞれの演技(中川大志はすごくいいと思う)とかいいところは色々あるのに、基本的な脚本がなぁ…。

まだ半分、これから立て直すといいなー。