温泉とテレビが好きな私の日記

誰かに気を遣うことのない、思った事をそのまま書いてみるところ。

「なつぞら」 第104話 う〜ん、そういう「伏線」の回収は好きじゃないなー

大したエピソードの書き込みもなく、サクサクと劇中の時間が過ぎていく「なつぞら」。
昨日は昭和39年の正月でしたが、今日はもうそこから1年半経過。
なつと坂場、それっぽいエピソードを入れてからもう6〜7年経ってます。放ったらかしです。

そんな時、同僚アニメーターの茜ちゃんが電源結婚。相手はまさかの下山さん!
はぁ、そうきましたか。

そもそも冒頭から山盛り男前を出しておいて、そして全員ほどほどに浅い描き込みで、いったい誰がヒロインの結婚相手なのか、悪い意味でわからない。
そんな中では一応一歩抜け、わざとらしいくらいにフラグ立て続ける坂場がやはり将来の夫なのかと思わせてからの進展なし。
演じてるのが中川大志ですからヒロインの夫には申し分ないのだけど、ここまでネタ振りに徹してくると破局に向けてのフリなのか?と深読みしてしまったり。

ネットでも早くから「なつの夫は誰か?」という推測記事が色々ある。
で、その根拠によく使われるのがモデルになった人たちの実際の結婚相手のこと。
なつのモデルという奥山玲子さんは後輩で年下のアニメーターと結婚しているのだけど、その人に当たる役がいないので、じゃあ信さんか?やっぱりここまでふったら坂場?という推理。
さらに深読みして、年は上だけど後輩アニメーターだから神地じゃないか?というものもあった。

坂場のモデルは高畑勲と言われていて、その奥さんはももっちのモデルと言われる色彩設計の人なので、そのためか以前川村屋でばったり会った時、なつが突然席を外し、坂場とももっちの2人のシーンがなぜかあった。
また、神地のモデルの宮崎駿は同じアニメーターで茜ちゃんのモデルと言われる人と結婚している。
なので神地は登場当初から明らかに茜ちゃんに興味ありに描かれていて、茜ちゃんの方も良くも悪くも神地がひっかかっているような描かれ方だった。

が、茜ちゃんが電源結婚したのは先輩の下山さん。ちなみに下山さんにもモデルあり。
予告にあった神地と踊るシーンは、失恋した神地が思いを振り切るためにお願いしたもの。
なんかなぁー。
要するに、「モデルの人が結婚してるからってドラマではそうはならないこともあるんですよー」ということを茜ちゃんと神地を使って説明した訳だ。
だからなつと坂場の結婚もありえますよーって。
なんだかなー?
なんかね、そういう物語の外でエピソードを補強するのってドラマとして反則じゃない?
もちろん使っても問題はないけれども、元々の物語の薄さが際立つだけというか。
モデルの人でひっぱるとか、そういうプライド無いことやってどうすんの?
だから視聴者の熱が冷めていく気がするんだけど。

そもそももう半分以上過ぎたのにまだなつが結婚していない。
先日たまたま知ったのだけど、モデルの人はかなり組合活動に熱心で、当時当然のように「女性は結婚したら退職」「子供できたら退職」という時代(どうやらちゃんとルールとしてあったらしい)にそれを戦って撤回させたらしい。
また、高畑勲宮崎駿も組合活動で会社と折り合い悪くなって、それも独立の要因の一つだったらしい。
ちらっと読んだだけなのでどこまで合ってるか怪しいけれど、だったらこれこそモデルの人として拾うべきエピソードじゃないの?
ふわふわ夢見るアニメーション制作じゃなくてー、創作と経営のズレについてとか、アニメ制作の労働者としての側面とか、綺麗事だけでなく、まさにアニメーションの世界を「開拓」する話になるじゃないですか。
とてもそこまでいくようには見えないんだけど?
サブキャラのどーでもいい失恋とかいらないから。
「アニメーション制作」についてを見せてくださいよ。

あああ、もうどうしてくれるのやら。
なんかなー。