温泉とテレビが好きな私の日記

誰かに気を遣うことのない、思った事をそのまま書いてみるところ。

「いだてん」 第37話 さよなら嘉納先生、そしてタスキを渡す人

このドラマをずっと引っ張ってきた嘉納治五郎が退場した。
まだ何者でもなかった主人公達を引き上げていった大きな人。もうそう遠くない時には来るだろうと思っていたけど、ついに来てしまった。

東京オリンピックの誘致に成功したものの、戦争へと突き進む日本に本当に可能なのか?と誰もが疑問に思う。
自分の体験があるからやって欲しいと言う金栗。
選手に近しいからこそ開催と返上の間で揺れる田畑。
オリンピックは平和の祭典であるはずなのに、いつの時代も政治と無関係ではいられない。
今の時代に「今の日本を本当に見せたいのか」と田畑に言わせるクドカンはすごいよ。
腹括ってるなぁ。

それでもIOC総会でオリンピック開催を宣言した嘉納治五郎は帰りの船の中で亡くなり、日本にはついに戻らず、そして東京オリンピックも嘉納先生と共に消える。

その船の中で嘉納先生を看取り、田畑に先生から託されたストップウオッチを渡すのが平沢和重。
またいつか必ずというタスキが渡される。
だから、平沢がこの先の東京オリンピック誘致に関わるのは必然なのだ。
あー凄いなぁ。
基本的には史実なのだけど、それをこういうリレーに仕立てるクドカンの腕!
たまらない。

そして我らが星野源
いい役もらったなー。素晴らしい。
ラジオで「出番多くないです」と言っていたし、まあ多くないとは思っていたけどそういう事ではなく、いい役だ。
こうやって、初めてオリンピックに日本人が参加したときから大勢がタスキを引き継いで東京オリンピックにつないでいくんだなぁと。

自分は演劇をすごく見ていた時期があって、怖そうで大人計画は通っていないのだけど、クドカンの脚本で星野源阿部サダヲにストップウオッチを渡す、このシーンには別の意味でも泣けた。
様々な事が引き継がれている。

「いだてん」凄いなぁ。
凄いしか言えないです。
東京オリンピックプロパガンダ」と叩く記事は今だに沢山あって、まあドラマ見てないなとすぐ分かるから気にしないけど、単純にもったいない。
食わず嫌いで見ないのはもったいないよ。


追記
昼間、初回から飛ばし飛ばしだけどざっと見返していて、熊本弁指導が相棒大木役の志水正義だった事に気づく。
そして5話しか出ていない瀧さんを見る。
三宅弘城はいい役者だけど、いまだに播磨屋が出るたび「瀧さんハマっただろうなぁ」と思ってしまう。
星野源も初回の撮影からほぼ1年後に再参加と言っていたし。
大河って長いなぁ、色々ある。