温泉とテレビが好きな私の日記

誰かに気を遣うことのない、思った事をそのまま書いてみるところ。

「スカーレット」第16話  電話して泣くおとーちゃん、斬新だ(笑)

喜美ちゃんが成長し、戸田恵梨香にバトンタッチしても相変わらず面白い「スカーレット」。
毎朝つい突っ込んでしまい、支度の手が止まります。ダメです。

「スカーレット」のいいところは、王道朝ドラフォーマットを使いながらもベタにしすぎずキチンとキャラ造形をしているところです。
ありがちな、「ガッツだけはあるドジっ子、だけど性格は馬鹿みたいに素直」というある意味視聴者を苛立たせるヒロインではないんですよね。
喜美ちゃんはドジっ子ではなくしっかり者だけど、年相応の好奇心や子供っぽいとこもある。
そして基本的にポジティブシンキング。
何よりいいところはちゃんと考えることが出来て、それを外に出せるところ。
恵まれた育ちではないけど、何かあったらいきなり動かずじっくり考える。そして出た答えをちゃんと人に言える。
これって中々朝ドラヒロインになかったキャラなんだよね。
だから「子供だ」というだけでクビになりかけたのを撤回してもらうことができた。
そして色々考えてるから、自分の境遇をちょっと辛いなと思う時もある。
けれど、それはそれで今の場所を前向きに捉えて頑張ることができる。
魅力的な子だー。
そしてそれがわかるような丁寧なエピソードの積み重ねが楽しいです。

そういうのは周りの人も同じで、個性的だけど無理なデフォルメキャラじゃないのがいい。
ベテラン女中の大久保さんはただ喜美子をいじめる役ではなく、プロとしての意地と誇りを教えてくれる人だから、意地悪なのではなく厳しい。
新聞記者のちや子さんは男社会で働く女性の見本だけど、ベタなガサツさとかはなく、喜美子に知らない知識を教えてくれる。

とはいえ今日はもうお父ちゃんに持ってかれたわー。
淋しくてつい夜中に電話って見るシーンではあるけれど、まさかの父親が娘にかけるとは。
しかも無言で切って泣く!コラコラ。
でもこれでお父ちゃんがやっぱり憎めない。
ずるいなぁ〜。

ネットでは「毒親」とか言われてる喜美ちゃんの両親ですが、そうは思わない。
確かに欠点の多い人達だけど、そもそもそうそう立派な親なんていないし、これくらい普通にいるでしょ。逆にリアルです。
そして、たくさんの欠点はありつつも子供にたっぷりの愛情はあるのがよーくわかるから憎めないし魅力的。
喜美ちゃんも、高校行けなかったりは辛いけど、お互い愛情があるのはわかってるから働ける。
そんな喜美ちゃんが、たくさんの大人に出会ってたくさんの事を知って、そしてやりたい事を見つけ、それをやるということを行動に移す。
その歩みを描くドラマなんだよね。
今のところ、たくさんのピースがばらまかれていて、はまって行きそうな気配があって楽しいです。

あと、丁寧なセットや描写がいいですねー。
そうか、電子レンジがない時代はご飯蒸し器で温め直すのかーとか。
こういうのはホント大阪上手いです。
戸田恵梨香がちゃんと子供らしい顔をしていて、さすがだなぁと思いながら毎日見てますよ。
あ、妹の直子が相変わらず清々しいほどワガママでそれもこの先どうなるのか楽しみです(笑)