温泉とテレビが好きな私の日記

誰かに気を遣うことのない、思った事をそのまま書いてみるところ。

「スカーレット」第53話 あーこのクズ両親、こんなに腹立ったのは初めてだ!

フカ先生が丸熊陶業を辞め、長崎に一から修行をしにいく事を知り感銘をうける喜美子。
1番、2番さんもそれぞれ新しい場所に向かう。
切なくとも前向きな打ち上げの後帰宅した喜美子に常治は好きな事を仕事にしてる人間なんて一握りや、好きな事やりたいなら出て行けと怒鳴る。
その晩考えた喜美子は何かを決心して火祭りへ参加する。

おーい、こらぼけ、クソ常治、大概にせーよ‼︎💢
今まで散々「毒親」とネットで叩かれていた常治とマツ。
確かに親としてはダメダメだけれども、愛情はたっぷりあるし、人間として憎めなくて愛敬あるなぁと思っていた。
が、今日のはダメだ!なにやっとんじゃー、常治‼︎そしてマツ‼︎

好きな事を新しく一から学ぼうとするフカ先生を尊敬する喜美子に、運送の仕事はしんどくて好きやと思った事は一度も無い、それでもやらないと生活できない、好きな事やれる人間なんてほとんどいないのだと怒る。
フカ先生たちは新しいことに向かうんだという喜美子の説明も聞かず「絵付け係はクビになった」「世間が言ってる」と言い張る。

確かに一見筋が通っている。
好きな事を仕事にしてる人なんてほんの一握りだし、楽しくない仕事でもやらなきゃ生きていけない。
そうして働いても娘を高校にやる余裕もない自分を恥じる気持ちもあるのだろうし、喜美子のフカ先生への心酔ぶりにやきもちもあるんだろう。
好きな事を始めた喜美子の給料が少ないのも事実だし。
けれども、親が子供に、しかも常治、あんたが言う事じゃない!
仕事がしんどいとはいえ、それで酒に逃げ浪費、借金作って踏み倒し、娘の意向を一切聞かず突然大阪にやったり、嘘ついて連れ戻したりと、この現状の責任はすべて常治にある。
そして何一つ自力でやらないマツにも。
少なくとも、常治がしんどい仕事をしなくてはならないのも、百合子を学校にやれないのも、喜美子には一切責任は無い!
こういう事を娘に言うっていう甘えがイラつくんだよね。
そして、仕事が楽しいとか楽しくないとかじゃなく誇りを持ってやるということを教えてくれた大久保さんを見てきた身として、やっぱり「甘えんな、常治!」としか思えん。
そもそも喜美子だって15歳から荒木荘でも丸熊陶業の食堂でも、やりたい事ではなくやれと言われた事をきちんとやってきたんだから。
「出て行け」と言ったことが唯一の親らしいことかもしれない。これで喜美子は自由になれるのかも。しかし……。


あー、ほんっとに腹立つわ〜💢
我ながら脚本の思うツボ(笑)
今回も攻めてきていて凄いですよ。
いろんな目線があって面白いです。
ツイッターでも本日の常治に意見色々。うーん、いいねぇ。
朝ドラではダメ父親はお約束だけど、ここまでダメで生々しい父親はそういない。朝ドラでは女遊びはNGだそうなので、酒癖悪いって最低ランクなんですよね。北村一輝も上手いしなぁ。
同じく貧乏生まれでも、好きな事に邁進して楽しんで1人自由なフカ先生と貧乏と家族を抱えてやりたくない事をぶつぶつ言いながら生きてきた常治は対になっているんだなー。

上手いといえば敏春のキャラ造形もいいよね。
やり手を評価され婿入りしてきたら、情のない嫌なやつというお約束を軽々と超えてくる。
有能で物がちゃんと見えている。
番頭に、そこにいたからと頼まれてお茶出しさせられた八郎に「お茶汲みは仕事やないのにすまんな」と気遣ったり、喜美子がフカ先生を慕っているから進退を気にかけてくれる。
新しい事をやろうと若手を入れたのは確かだけど、すぐさま古い人をばっさり切るという様子も今のところない。
実際に火鉢はもう斜陽産業なのだし。
そして照子のお腹の子供の話になった時のはにかんだ顔。「おっ、笑った!」とびっくりしたわ(笑)
中々に人間的に魅力のあるキャラなのに、まだ婿にきて数ヶ月、先代の急死で突然社長になった敏春に対して、周りの見方はくだらない。
マツが酒屋で聞いてきた「絵付け係をクビにした」というウワサに現れている。
サラッと田舎の嫌なところも描きつつ、常治やマツもその視野の狭い田舎の一員なのだというのがね。
まだ一回しか出ていないジョージ富士川の「自由は不自由やで」はこのドラマのテーマの一つだなぁ。
貧乏と家族を背負ってやりたい事の出来ない喜美子、裕福な家でも跡取りだから夢を口にも出来なかったけど、その立場で納得して幸せになろうとする照子、夢なんて持った事ないのかもしれない常治。そして軽々と修行に飛び立つフカ先生。
夢や芸術と現実の生活とのすり合わせは現代でも難しい。「スカーレット」はそこをずっと考えている。
喜美子は何かを決心したようだけど、果たしてどうするのか?
明日が楽しみだ。ドキドキする〜。