温泉とテレビが好きな私の日記

誰かに気を遣うことのない、思った事をそのまま書いてみるところ。

「まだ結婚できない男」完走 面白かったけど、続編、いる??

朝ドラの群れに押されて民放ドラマの消化がどんどん後回しになっていて、消化しきらないまま年明けるのが濃厚になってきました。

年末年始特番のためにBlu-ray空かないとなのにどうするか……。一年中残量と戦ってるよ💧

 

そんな中「まだ結婚できない男」はほぼ毎週当日消化をしていた数少ないドラマでした。

他の番組との兼ね合いと(例えば月曜「シャーロック」はサンドウィッチマンの「バスサンド」が優先で溜まってます。まだ4話+昨日の特別編だよ。前クールの朝顔は2話くらいしか見てないし💧)基本的にコメディは疲れた夜でも、見てふつーに笑って気持ちが上がるのでやっぱり見やすい。なので結構前に見終わってたけど遅ればせながら思った事をいくつか。

13年前の前作も見てます。

 

13年経っても基本的に桑野は変わらず、マイペースで独善的、だけどなんか憎めない。謎の愛嬌の出し方がさすが阿部寛。この桑野の可愛げがないと腹立つだけのドラマになるので。

桑野の身内と元アシスタント、現共同経営者の英治以外はキャラ入れ替えで賛否ありましたが当然かなと思います。

「まだ結婚できない」であるので、未婚でなくてはならないし、今独身でも結婚歴があるのもおかしい。前作ヒロイン夏美先生のキャラからして13年グダグダ付き合ってるのもおかしいし。

 

前作は40歳になったところからでしたが、今回は53歳。相変わらずの変人独身貴族ぶりは確かに面白い。けれど、40代に入ったばかりと比べ、そろそろ老後とかを考え始める年齢になり、さすがの桑野も何か変わるのかな?と思ってました。

が、びっくりするくらい変わってなかった。40から53って、本人の意識は変わらなくても、嫌でも周りが変わってくるのを思い知る年齢なんだと思うんだけど。

「昨日何食べた?」で、大学の同級生がガンで亡くなって葬儀に行ったシロさんが、意外と落ち着いた式に自分の歳を感じるエピソードがある。イメージでは「小さい子どもを残して、ヨヨヨ〜」と思っていたのに、結婚が早かったので子供は成人して孫もいて、余命宣告もされて最後の時間を家族と過ごして落ち着いて最後を迎えたという。

これ、子供いない人の感覚としてすごいわかるなぁと思ったんですよね。

自分の目の前に固定された子供がいないと、子供が成長して大人になる時間の早さがいまいちわかんないんですよ。

 

で、「まだ結婚〜」ではせっかくゆみという小学生から大学生に育った姪っ子がいるのにイマイチ活用出来ていない。

留学費用を稼ぐために働くなんて大人になったなー、なーんてベッタベタなエピソードくらい。

一方の上の世代、母親の育代とのエピソードも「考えの行き違い」くらいで、あまり母親の老いに向き合っていない。

「もう先は短いから」的な事は言っても、相変わらず草笛光子は若々しくて美しく当分死にそうにもない。

そして本人も、歳を重ねて体力落ちたとか体調崩すとかが特になく(病院には行ったけど年齢とは関係ない)前作と基本同じノリ。

結局、40から53歳になったゆえの環境の変化のようなところの描写がほとんどないんで、「13年経ってわざわざ続編作った意味は何?」と思ってしまった。

40歳では気づかない、53歳なりの結婚観や1人で生きることの違いを見たかった。

 

そして入れ替えた3人のヒロイン描写もイマイチ。

番手を見なくても明らかに桑野の相手になるだろう弁護士のまどか。

夏美先生の医師に対して弁護士という、ホントは甘えたいのにうまく出来ない桑野が甘える口実を作りやすい職業。あきらかにメインヒロイン。

そして当て馬のバツイチ有希江。桑野の偏屈をうざがらず受け入れる役。

隣の若い女子、早紀はパグを飼う役(笑)

以前のお隣さんみちるは桑野に好意を持つようになってたけど、早紀はまったくそうならなかった。

前作が12話だったのに対して今回10話だったので時間が足りなかったのはあると思う。

だったら早紀はいらなかったんじゃないかなー。恒例の桑野の悪口用女子会のメンバーならゆみや英治の嫁がいるんだし。

8話まで桑野の滑稽さばかりを強調して、9、10話でいきなり恋愛モードで「え?いまからやるの?」という展開にビックリした。

もっと前から恋愛モードを入れた方が自然だったと思うのだけどね。

そもそも桑野のまどかと有希江に対しての好意の出し方と真意の描写が甘い。

初回から有希江に対しては桑野はわりと親切で明らかに他と対応が違った。それでも結局女性として好意を持っていたのは会えば言い合いばかりのまどかというベタな少女マンガ的展開だったのだけど、じゃあ有希江への対応は何だったのかもほったらかしでモヤっとする。

有希江の方も、最初から桑野に好意的だったけどそれは男性としてではなく、まどかとの仲を応援するというあっさりしたもので、そこの書き込みのなさも物足りない。

わざわざの続編なのに、いい年して独り者な面の描写は前作と変わらず、恋愛モードは書き込みが浅いというオチで物足りないドラマになってしまった。

 

それでも桑野の生活の滑稽さは相変わらず面白かったので、だったらそこに特化してくれた方が潔かったのに、「まだ結婚できない男」なもので一応結婚を目指さないと行けない縛りが辛かったなー。

阿部寛のコメディってやっぱり面白いし、最近大物になっちゃって硬目ドラマばっかりだったから、もっと上手く作って欲しかったー。

ちょっと残念でしたね。