仕事がオモチャ関係なので、アニメはなるべく見るようにしている。
新番組シーズンになると深夜アニメをはじから録画して、第1話だけは見ることにしている。
‥‥つもりなんだけど、毎クール30〜40本放送されるそうですね💧見きれるかい!
あらすじ見たり、冒頭を見たりで「ま、いっか」と思ったものはドンドン切る。
1話見て面白そうと思って録画し続けても、なんか気が向かなくてハードディスクの残量ないし、とまるっと削除したり、そもそも時間ないし、
結局、毎クール全部見るのは1本あればいい方。
毎週放送を楽しみにできるアニメにあたると嬉しい。
で、今クール楽しみにみているのが「アリスと蔵六」
前知識は一切なく、タイトルでアニメだなと思って録画した程度。
3話たまったところで撮り続けるか判断しようととりあえず見始めたら、つい夜ふかししてまとめて視聴。
4、5話は放送後すぐ見てる。
で、今クールしっかり見てるのは結局これだけ。意外だった。
絵柄は最近よくある、アッサリめのロリッぽい感じ。正直好みではない。
最近よくある、日常の中に特殊能力を持つ人間が現れてストーリーが始まるパターン。
さらに最近よくある、ひとりぼっちの少女と保護者になる男性(大抵孤独だったり社会性低い)が出会う疑似家族もの。
ある施設から1人の少女が逃げ出す。特殊能力を持つ少女 紗名は新宿で蔵六という「ガンコじじい」に出会う。
彼女の特殊能力が必要な施設からの追っ手とのトラブルに蔵六とその孫娘 早苗も巻き込まれていく。
‥‥と言うように割とありがちなストーリーなのだけど、なんだか面白い。
なんでかなー?と考えてみた。
まずは「ガンコじじい」蔵六がいい。
大抵このパターンで少女と出会う男性は若くて未熟、少女の保護者をする事で本人も成長する。
けれど蔵六は既に完成されて揺らがない。紗名が何をしようが、腹の座った大人の対応をする。
妻と息子夫婦は既に他界しているが、同居する高校生の孫娘 早苗もおっとりに見せかけて落ち着いたしっかり者。
危なっかしい紗名にこの2人がしっかり道理を教えていく安心感が気持ちいいのだ。
アニメのキャラクターはどうしても未熟な設定が多くて、それはメイン視聴層の中高生に合わせてるので当然なんだけど、大人のキャラクターまで未熟だと流石にうっとおしい。
大人がちゃんと大人だから子供の見本になれるんだよね。
そして、話に入りやすい。
こういうファンタジーというかSFというのか、特殊能力系の設定は、予備知識がないと訳が分からないものが案外多い。
マンガだと文字で説明できるから意味が読み取りやすいし読み返しもできる。
それがアニメで長いセリフで説明しちゃうと一回で聞き取れず、世界観がわからなくてもういいいやーとなりがちなのだ。
このアニメはそこが上手い。
ネットのレビューをみると初回冒頭から原作のマンガとは違うエピソードで始めているらしい。
おそらく紗名というキャラクターの状況や設定を説明するためだ。
冒頭、施設から逃げた紗名にやはり特殊能力を持つ追っ手が攻撃を仕掛けてくる。
その戦いぶりとセリフで、紗名が特別な存在であること、力を使うには食べ物でエネルギーを取らないとならないこと、施設とは敵対する立場の人間がいることなどが自然に伝わる。
特別アニメに詳しい訳ではない自分のような人間に、長いセリフやこのストーリー内だけでの用語を使わず、画面と話の運びで、最低限ストーリーがわかる設定を伝えるのはなかなか難しい。
今までそれで挫折したことが何度あったことか。
そして意外と深いテーマ。
紗名は思ったことを全て具現化できる能力がある。
2話で生きたブタを生み出してしまう。
無機物だけでなく生命自体を生み出せる、それが紗名が特別な理由だ。
その可否について紗名はわからないながらも考える。
そして亡くなった身内を取り戻すために紗名を狙う敵も現れる。
現実でも難しい「生命を操る」ということ、そこにサラッと触れているのが侮れない。
それから声優がいい。
蔵六のようなオヤジキャラが入ると、音として落ち着いた声がメリハリになって聴きやすい。
紗名も10歳なので声は高いけれど聴きやすい声だ。
最近の若手女性声優はキーキーした声が多くて若者ではない人間には疲れるし。
今クールでも、日常系で絵も可愛いなーと見てみたアニメで、メインキャラがキーキー声が重なって一瞬で挫折した。
キャラの聞き分けもしづらいんだよ。
女性キャラも高めでも落ち着いた喋りとか、声優さんがそれぞれキャラがはっきりしてていいなぁと思う。
展開のテンポも良くて、昨日放送の5話で第1部終了だったけど、物足りない感じもなかった。
この先の展開も全く知らないけど、この調子なら期待できそうだ。
原作がまだ7巻なので、買っちゃおうかなーと思ったけど、先を知らない方が楽しめそうだし、原作知らない人にもちゃんと伝わる作りをしてくれてるから、
先ずはアニメ最終回まで楽しみに見ようと思う。