温泉とテレビが好きな私の日記

誰かに気を遣うことのない、思った事をそのまま書いてみるところ。

「いい声」と「落ち着いた話し方」これが最強の武器だと思うな

参院予算委員会の閉会中審査が連日話題だ。
関心はまあ普通ですが、この辺りのニュースを見かける度に気になる事がある。
きっかけは前川喜平前文部科学次官のことだ。

平日は時間のタイミングが合わずあまりニュース番組を見ることはない。
朝の情報番組でチラ見、あとの情報源はラジオ、ネット、新聞のニュース、それと週末の週間ニュース。
なので案外動画でニュースを見ていないのだ。

で、前川前次官のことも名前なんかは見かけてたけど動画も写真も見たのは結構後で、話してるのを初めて聞いたのはラジオだった。
かなりビックリした。
低く聞きやすい声の落ち着いた話し方は、想像してた「元官僚」のイメージと全く違った。
テレビで見かける「官僚」の話し方は、「無機質」「事務的」「無感情」というものばかりだった。
それに比べ前川前次官の話し方は「知的」で「落ち着き」を感じさせ「説得力」があった。
へー、こういう人もいるのかー。

その後あちこち出演してるのを見てもそのイメージは変わらない
髪も服もキチンとし、銀ブチメガネで決して声を荒げず落ち着いたトーンで、しかし言うべき主張はキッチリと言う。
なかなか役者が上だなぁ。

学園シリーズ第1弾では森友学園籠池理事長という、これもまた濃い役者がいたけれど、彼が面白がられるだけで共感を得づらいキャラクターなのに比べると、前川前次官はベタに日本人が好むキャラクターに思える。
天下り問題の責任を取ってキッパリと辞め、しかし官邸の闇を暴くべく我が身に得もないのに声を上げ、嫌がらせにも動じず言うべきことを言う。
さらにあの説得力のある見た目と声と話し方。
なかなか強キャラじゃないですかねー?

これは、姜尚中が「朝まで生テレビ」に出だした頃と似てる。
朝まで生テレビ」昔何度か見たことはあるけど、とにかく怒鳴りあいばかりで、見てて疲れる上に、議論にもなってなく当然結論も出ないから疲れるだけで苦手だった。 なんで人気かもわからなかった。
ある時、確か女性誌で「姜尚中氏が朝生で人気」みたいな記事を見かけた。
ガーガーと怒鳴る人ばかりのなか、落ち着いた低音で声を荒げず話す姜尚中がかっこいいー💕ということらしい。
ちょうどその頃テレビ出演も多くなってて、本人を見て確かにそーだろうなぁと思ったのだった。
渦中の前川前次官を見てその事を思い出した。

実際の所がどうなのか、どちらが正しいのか、もちろんちゃんと明らかになればと思うけど、今までの流れをみてても、いろんな新キャラを排出しただけで、まあどーせウヤムヤで終わっちゃうんだろうしなと思ってしまう。
で、たくさん排出された新キャラの中で1番いいイメージを与えてるのはどうみても前川前次官なんじゃないだろうか。
メディアを見てても、元々官邸側には否定的なスタンスを取りがちだとしても、前川前次官に好意的な感じがする。
昨日ラジオのニュースで前川前次官と和泉政務官のやり取りを抜粋してたけど、
相変わらず落ち着いてキッパリ言い切る前川前次官に対し、しどろもどろから声を荒げる和泉政務官というわかりやすい切り方。
ただでさえ一般市民からすると、自分で出てきた前川前次官に対して、逃げ回ってた印象(実際には立場上自分の意志だけでは出られないんだろうけど)の和泉政務官、という正義の味方と汚れた体制側ってイメージを益々強調する。
うーん、やっぱり前川前次官うまいなー。

自分も含め、大抵の一般市民は思った以上にイメージに引っ張られてるもんだよなぁと、このところの学園シリーズなんかを見てるとつくづく思う。
政治信条とやかくは置いといて、自分は安倍首相にいい印象を持ってないのだけど、それは基本彼の外側の部分が好きじゃないのだ。
高めの声で早口でまくし立て、何か言われるとすぐ感情的に言い返す。子供かよ。
わかりやすいワガママ育ちのボンボンって印象。
そして何より滑舌の悪さ。それだけで言ってることに説得力を感じさせない。
いつも演説を見るたびに「あーはっきりしゃべってくれー!モヤモヤするー!」と思ってた。
あれくらいならトレーニングでなんとかなると思うんだけど?

安倍首相になったとき「背が高くて見栄えがいいから外国の首相と並んでも見劣りしなくていい」という意見をよく見たけど、
「えー?この動画の時代にはしゃべりが上手い方がずっといいよね?オバマ大統領みたいにさー」と思ってた。

もちろん、ヒトラーの例を出すまでもなく、演説の上手さだけで判断していいものでもないけれど、やっぱり上手いに越したことないよね。
このところの支持率低下を分析すると50代女性の支持率が特に下がってて、「安倍首相を信頼出来ない」という理由が多いそうだけど、
それって、一連の問題に対してののらりくらりのせいなわけでしょ?
もし、これで安倍首相がもっと落ち着いた説得力のあるしゃべりをしてたらここまで下がらなかったのかも〜と思ったりする。
まあ、さすがにブレーンをつけて腰低く丁寧に行きましょうという戦法に切り替えたようですが、テレビで抜粋された国会の様子を見ても、「あ、いまカチンときてたなー(笑)」というのが分かってしまって、「丁寧に戦法」なかなか前途は厳しそうだ(笑)

そういうわけで、自分は前川前次官みたいなしゃべりをできる人になりたかったなぁ。
そう、憧れるというのはつまり、自分は安倍首相タイプなのよ(笑)甲高い声で早口、感情的になりがち、という。ダメじゃん(笑)
思わぬところで反面教師と見習うべき存在を見つけてしまったなぁ。

それとは別に、いまだ表に出てこない加計学園理事長と籠池理事長を見てると、まるでスクールカーストのようでちょっと切ない。
クラスの中心人物安倍くんはお金持ちのお坊ちゃんでみんなお友達になりたい。
とくに初めて同じクラスになって籠池くんは前から安倍くんに憧れてて、なんとか仲良くなりたくてあの手この手でアピール。
なのにクラスでトラブルがあったら、安倍くんを庇った籠池くんを当の安倍くんはアッサリ切り捨て。逆ギレした籠池くんは有る事無い事ぶちまける。もう失うものはないんだし。
一方、幼稚園からお友達の加計くんのトラブルにはなんとか庇おうとする安倍くんに、全てを失った籠池くんはいったい何を思うのか。
友達だと思ってたのは僕だけだったのか。
泣きそうだ。