温泉とテレビが好きな私の日記

誰かに気を遣うことのない、思った事をそのまま書いてみるところ。

「サギデカ」期待に違わず面白い!最近のNHKはやるなぁ〜

とりあえず色々言われがちな大河と朝ドラはおいといて、最近のNHKドラマはチェックしとかないともったいない。
スポンサーに気を遣う必要がないという強みをいかした、チャレンジングな内容やキャスティングが多いので。

今期でも「これは経費で落ちません!」はなんとなく見て、最初は「まあ1時間飽きずに見られるなー」程度だったのがじわじわきて、6話で江口のりこが投入された回にはもうゲラゲラ笑ってしまったし。あなどれないわ。

土曜ドラマ「サギデカ」です。
予告を見た時の印象は「地味だなー……」
何しろキャストが、木村文乃眞島秀和青木崇高高杉真宙遠藤憲一……。
民放では逆にありえないキャスティング(失礼)。
主役の木村文乃ですら顔と名前が一致しない人が多かろう(本当に失礼)。
自分もキャストだけ見たら見なかっただろうけど、脚本が安達奈緒子だったので「んんん〜⁉︎」と引っかかった。
そうですよー!いま大注目の安達奈緒子ですよ!

世間一般には「リッチマンプアウーマン」で知られたそうですが自分は未見。
「コードブルー3期」で1、2期の脚本家から交代していたのが初見ですが、正直不満。
が、清原果耶見たさに見始めた「透明なゆりかご」が素晴らしく、「え?本当に『コードブルー』の人?」と驚いた。
で、なんと言っても「きのう何食べた?」ですよー!
原作の中心は崩さずにドラマとして組み立て直すうまさに毎週感動。
なので、安達奈緒子のオリジナルというならまあ見てみるかーと。

特殊詐欺を追う女性刑事を軸に、詐欺にまつわる人々を描く。
1話で1エピソード描きつつ、軸としてある特殊詐欺グループの首魁を追う。
全5話で2話まで放送してますが、その2話にぞっとするくらいいいシーンがあった。

元高校教師の北村(伊東四朗)が教え子の原田を名乗る女性(筒井真理子)に声をかけられる。
時々会うようになり、原田に頼られた北村は、原田の父親の代わりにある契約に立ち会うことになる。
銀行近くで待ち合わせ、弁護士を名乗る男と共に契約に向かう北村に、原田は「ここで待ってます」と1人外で待つ。
北村の前ではいかにも「支えてあげなければ!」と思わせる儚げな美女なのに、このひとりで待つシーンは無だった。
何にも見てない顔で小分けのせんべいを一口でパクっと食べた。
怖かった。
このシーン見て「あー、このドラマはついてける」と思った。
このシーンを描いた脚本家も演出した演出家も演じた筒井真理子も全て信じられるわーと思った。
多分自分はこういうのを見たくてドラマを見てるんだと思う。
キラキラスターが出ていたり、そういう面白さもあるんだけど、音楽で盛り上げたりセリフで延々と説明するんじゃなくて、画面全てで何かを分からせる、こういう面白さはやっぱりNHKドラマが上手いなぁとつくづく思う。

そして筒井真理子っていう一部では有名だけど一般にはそうでもない、でも確実に上手い女優をサクッとキャスティングするのもNHKならでは。
若手では高杉真宙の使い方も上手いなぁと。
子役って歳から出てるけど、女の子みたいな可愛い顔なのに「美形!」ってほど整ってなくて使い所の難しそうな子だなぁと思ってた。
が、最近大人になっていい感じに男っぽさが出てきてこれならいけそう!な感じになってきたとこでのこの役。
複雑な過去があるオレオレ詐偽のかけ子の役。
なんかこの「無」な感じの役がハマってる。
あと、主人公とコンビを組む若手刑事の役が清水尋也って子ですが、いかにも今時のルックスで、それをこういう刑事役に配置するのが逆に新鮮。うまく冒険してるなー。
それから主人公と出会うベンチャー起業家の青木崇高がいかにもベンチャーの成功者っぼく大らかで人当たりいいんだけど、なんとなーく胡散臭い感じの加減が絶妙で、上手いもんだーと感心する。
あんまり見た事無い人なんだけどちゃんと見たいな。「ちかえもん」かな。
1話ゲストは泉ピン子、2話ゲストは伊東四朗で、ハマってる身としては「おしん始まる?」と思ってしまったわ(笑)
伊東四朗は流石に上手いけど、同世代がもうあまりいないせいかこの人ばかりキャスティングされてるのがちょっと切ない。身体気をつけてね。

詐欺についてもとても調べてるんだなという感じで面白い。
詐欺グループが老人ホームの入居者アンケートを元にターゲットを決めるのは確か前にも何かで見た。「相棒」かな?
こういうの生々しくていいよね。

NHKは評判良ければわりとすぐ、まるっと再放送してくれるから、この「サギデカ」も話題になってたくさんの人に見てほしい。
トクサツガガガ」や「透明ゆりかご」もガッツリ保存できたし。
キャストは地味だけど(まだ言うか)これは面白いよー。