温泉とテレビが好きな私の日記

誰かに気を遣うことのない、思った事をそのまま書いてみるところ。

「ACTION」の脚本家のグチが面白かったんですけども……

相変わらず評判はさほどでもないらしいTBSラジオの「ACTION」ですが、自分は結構好きです。

特に月曜は宮藤官九郎がパーソナリティなので楽しみにしてます。

 

で、レギュラーで「宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど」というゲストコーナーがあるんだけどそれが結構好き。

毎回あるテーマ(大抵は仕事)に沿ったゲストが3人来てそのテーマについてグチをこぼすというもの。

有名人とかじゃない普通の人の仕事のグチでも面白いんですよね。

が、今週は「脚本家のグチ」だったんですよ。

普段はそのテーマについて全く知らなかったりするからこそ「宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど」と題してるのだけど、今回はそうはいかない宮藤官九郎の本業。さてどうなるか?

 

登場したのは32歳男性、39歳女性、40歳男性の3人。キャリアは11〜12年。業界的にはやっぱり若手なんですかね。

普段のゲストは身バレしないように仮名を名乗り具体的な事は言わないんだけど、今回の脚本家さん達はどうやら身バレOKらしい。

3人とも下の名前を名乗り、代表作をざっくり説明。それですぐわかる。

何しろ代表作が「おっさん同士が恋に落ちるドラマ」とか紹介してますから(笑)

 

そんな状況なのになかなかにぶっちゃけてくれるので大変面白く聴いた。

特にギャラなどの待遇面は、まだテレビ業界が景気のいい時代にデビューして売れているクドカンと視聴率取れない時代になってからの3人とでは結構違う。

今は深夜の連ドラでも複数人の脚本家が入るのは普通だけど、クドカンはそういう仕事の入り方はした事ないそうだ。作風もあるのかな?

「ざっくり聞いた話では宮藤さんのギャラが私の4倍だなーって」という人もいて生々しい。

 

そして「ベテランが居座ってる、若手にチャンスを」と思い切ったぶっちゃけも出てきた。

クドカンみたいに一般人にも知名度があるというのではなく、業界的にベテランで知られてる人ばかりに仕事が回っていて、しかも面白くない。だったら若手にチャンスをくれ、と。

それを聴いていて「うん、まあわかるよー、そういう問題はどこのクリエイティブ業界でもあるよね」と同意しつつもどんどんモヤモヤしてくる。

「気持ちはわかるけど、おまいう案件じゃん……」

 

そのグチを言っている脚本家の代表作はこう紹介されていた。

「全身全霊を捧げて将棋する人達の映画」

……!これってもしや……

検索すると、思った通り、自分が原作大好きで、でも映画が史上最高に出来悪い!と思った作品だった。

特に、まだ完結してない、からの映画オリジナル部分が最低だったやつ。

 

……いや、わかるよ、シロウトの自分だって、ああいう映画の展開が脚本家が全部考える訳ではないのくらい。

プロデューサーとか監督とかいろんな人が入って方向を決めるんだろうというのくらいは。

ましてや若手だし。

けどね、

「あの映画は絶対に許さない!」

と、いまでも思っているから!

そんな映画の脚本家が「ベテランがつまらない」と言ってもなー。

ちなみに他の作品も調べて、見たことあるものもあるけどさほど印象には残ってないかな。

うん、こちらも感情的になってると思う。

けれども!やっぱりあれを書いた脚本家‼︎、というだけでなんか許さんぞーとなっちゃうな。

ベテランに文句を言えるほど、あなたは面白い脚本を書けているんですか?と。

 

という事で、大変面白い業界話ではあったんだけど、なーんかモヤモヤしてしまったわ。

でも、「プロットを書いても企画が実現しないも全くお金が貰えない」とか、他のクリエイティブ業界と比べてもそれはないよーというブラックぶりが流石に呆れる。

最後にクドカンに「組合作りましょうよー」と言う声があったけど、結構これは本気なんだろうな。

フリーランスの集まりだからこそ、クドカンみたいな人気も知名度もある人か声をあげないと動かないのが現実だろうし。

確か前に渡辺えり子が劇作家協会か何かのの代表をしていて、みんなの立場を守るためにやってるって言ってたけど、映像の脚本家と合流とか出来ないのかしらね?それこそクドカンみたいに両方書く人も多いんだし。

 

さすがにクドカンか本業の業界なので、笑える話と本当の闇をチラッと見せてて、なかなか面白いゲストコーナーでした。

大変だなー。