温泉とテレビが好きな私の日記

誰かに気を遣うことのない、思った事をそのまま書いてみるところ。

「スカーレット」 第20週 改めて家族になれるのかなと思ったら、なんか泣ける

突然できた年上の友人小池アンリによって止まっていた空気が動き出し、喜美子、八郎、武志の関係が新しくなろうとしている。

それがまるで長年の友人一家の様子を見ているようで、じんわりと嬉しくなってくる。

 

離婚して10年以上が過ぎてそれぞれの生活が落ち着いて、気持ちも落ち着いて、そうして改めて相手の事を見て考える。

喜美子と八郎がそこまで達したのを一番嬉しく思ってるのが武志なんだろうなぁと思うと泣きそうになる。

武志、いい子やなぁ……。

 

今、八郎は陶芸をやっていない。喜美子という才能を、認めつつも自分はけして到達できない事をやってのけるのを一番近くで見ていたのはしんどかろう。何もかも打ち捨てて突き進むことができるのも明らかに才能で、できない人には絶対できない事だ。

喜美子とも陶芸とも距離を置いて、それでやっと八郎が喜美子に普通に接しようとすることができた。

信楽では「八郎は喜美子の才能に負けて信楽から逃げた」という噂になっていて、それは全てではないけれど、大きく外れてもいない。

それを3人が受け入れるまで、これだけの時間が必要だったんだなぁ。

それでも3人での夕飯は気恥ずかしくて、信作を呼んでしまうのがこの親子らしい。

思えば喜美子の両親や百合子がいたから、3人で暮らしたことは無いんだよね。

 

今週は朝バタバタしている日が多かったので、土曜の今日、月曜分からまとめて見直した。

ヒリヒリした時期を超え、落ち着き新たな関係が始まろうとする今週の展開は泣けてしまった。

そして、あー、これはやっぱりながら見に向かないドラマだなぁと思った。面白いのに視聴率がイマイチな訳だ。落ち着いてじっくり見るのが合っている。

セリフ以外の、それぞれのちょっとした表情とか、俳優の動き、ずっと舞台になっている、川原家や工房に置かれてる物の変化、そういう細かいところまで、人物の心の動きや時の流れが表れていて、しっかり見ているとますます面白い。

10年以上ぶりに川原家に来て、自分の家として動いていいのか迷う八郎、ここにあったと思った物が無くておたつく八郎を見る喜美子、そういうところにも時間の流れが表れている。

 

そして俳優陣にが変わらずいい。

喜美子、照子、信作は15歳から、八郎は22歳から登場して今40代。普通に歳を取っている。

無理な老けメイクも若作りもなく、もちろんメイクや服装は変えているけれど、動きや言葉使いやちょっとしたとこで「老けたなぁ」と思わせる。

戸田恵梨香とかが上手いのは当然なんだけど、大島優子が意外に良くて感心した。

 

そして伊藤健太郎の若さがとてもいい。

親の前ではまだ子供が出てしまい、八郎と話してつい泣いてしまうところとか、実際ちょうど今の武志くらいの年齢なんだけど、それが上手くハマって「そうそう、このくらいの頃ってそうだよね」って思ってしまう。

伊藤健太郎はいわゆる「美形」というタイプじゃ無いのがいい方向に出ていて、カッコいい役もできるのに、こういう普通の青年も違和感ないのがすごく得をしてる。

けれど印象は強いのできっとこれからますます良くなるんだろうな。

今週のオールナイトニッポンゼロのゲストが中川大志なので聞いてみたら、ほんとーにふつーの友達トークなので笑った。

 

今週で3人の家族としての関係に新しい形が見えてひと段落。

来週は朝ドラでは珍しい、本編内スピンオフ的な物のようだ。

そうして3月最終月、またつらい出来事が起こるのかな。

じっくり見たいという、朝ドラとしてはちょっと失敗なのかもしれない「スカーレット」だけど、やっぱり面白くて毎日楽しみです。