温泉とテレビが好きな私の日記

誰かに気を遣うことのない、思った事をそのまま書いてみるところ。

「はね駒」 ~第66話 三陸沖地震が出てきて興味深い

女学校を卒業し、勉強しながら教師として残ったりんは20歳になった。

そんなおり、沿岸の村に津波が押し寄せたという連絡があり、りんたち女学校の面々は資材を集め救援に向かう。
明治29年6月15日午後8時過ぎに起きた、明治三陸津波のことだ。

近代物のドラマで実際に起こった出来事を取り上げるのはよくある。朝ドラでは戦争描写もお約束だし。
けれど意外と災害は少ない気がする。関東大震災くらいか?資料が少ないとか、セットが難しいとかあるんだろうか?
なので、こういう地方の災害を取り上げたのが面白いなぁと思った。

りんの勤める学校はミッションスクールなのだけど、とはいえ教師と学生で救援隊を作って被災地に向かうのがまず驚いた。そんなに進んでいたのか~。
キリスト教の精神なのだろうけど、生徒たちは基本裕福な家庭のお嬢様がほとんど。こんな大変なことをやらせることできたのか。
沿岸の村が一面被害にあい、高台の小学校に救護所が設置され、軍人が配置され補給や遺体の運搬を担う。当初は看護婦一人しかおらずバタバタしながら責任者として対応するが、遅れて医者が派遣されてくる。
そう、現在の展開とほとんど変わらない。明治27年ってどんなものなんだろうと思ってたけど、思った以上に近代化してるんだなー。

ドラマでこういうのを見るの好きなんですよね。
当時の風俗がわかるのはとても面白いし、現代と地続きなんだなあと実感する。
時代物のドラマでこういうところを丁寧に描いてると嬉しくなってしまう。

東日本大震災の東北での被災者のお年寄りが「祖父母に津波の話を聞いた」といってたのはきっとこの三陸津波のことだろうと思った。
思わずウィキペディアで調べたら、この少し前からこういう災害が新聞で全国に報道され、義援金が集まるようになったのだそうだ。

ほんとに時代はつながっているなぁ。

 

一方で、子供たちにりんが勉強を教えても「英語なんて女が使うところはない。裁縫やらせるからもう来させない」と言われてしまったり、りんの母やえに近所の人が「おなごが勉強して頭を使うと子供産めなくなるってえらい先生がいってるそうだ」というトンデモ論説がでてきたりと、明治がどんな時代だったかがさらっとわかる。
う~ん、こういうのいいなぁ。こういうのが時代物のだいご味よね。

 

たまたま買い付けに来ていたりんの叔父彌七と従業員の源造は、高台の宿にいたため助かり、現地で救護を手伝い、店の品物を運び被災者に配る。
そういう源造の姿を見てりんは源造への思いを自覚する。
うんうん、ドラマとしての展開もベタだけどいいですね~。

 

「はね駒」は意外と明るくコメディタッチもありながら、時代物として当時の様子が上手に入れ込まれていて、見ていていつも「ふむふむ」となるおもしろさが魅力だなぁと思います。

この先、結婚したら家庭に入るのが当然のこの時代に、どうやってりんが働く女性になっていくのかますます楽しみです。