元々ニッチな企画の当たりを見つけるのが好きで、深夜ドラマとかはちょこちょこ見てる。
もはやテレ東深夜はニッチとはいえず、面白い企画が見きれないほど。
そんな中、最近は東京キー局以外のドラマが話題になったりしてますよね。見てないのですが一昨年の「本気のしるし」とか。
でそんなおり、全番組録画しているTOKYO MXでこんなドラマがありました。
「寺西一浩ドラマ 人生いろいろ」
老舗の和菓子屋を舞台に、両親と5人の息子の織りなす令和のホームドラマとのこと。
たまたま放送前に紹介している記事を見て、父親役が冨家規政と知ってる俳優だったのを覚えていたので、なんとなく録画保存してました。
しかし1時間ドラマが見ないまま9話までたまり、さすがに録画残量が厳しいのでこの連休にとりあえず1話見てみました。
いやー、いろんな意味で凄かった〜(笑)
冒頭、父親役の冨家規政が和室で寝ているところに母親役の長谷直美が起こしにくる。
中々起きない父親を起こしながら母親が延々と一人でしゃべる。
和菓子屋を経営していること、5人いる息子それぞれの現状、長男ではなく三男が後継なこと、これからその長男の結婚式で家族全員と父親の姉である叔母などが久々に集まること、三男にはバイトの女の子がお似合いと思ってることなど、すべてセリフで説明、実に5分以上。
ここまでで既にもうただのドラマではないのがわかる。
そしてオープニングタイトル。
島倉千代子の「人生いろいろ」を主題歌にまるで橋田壽賀子ドラマのよう。
そうかだからわざわざ「寺西一浩ドラマ」なのね。で、誰ですか???
検索してみると「小説家」とある。41歳、意外と若い。なぜこんな昭和な企画を?
子役から大学在学中に小説家デビューし、芸能事務所代表取締役としてプロデューサー業をし、自分の小説の映画化監督などいろいろやってるらしい。
が、あまり知られてるようには見えないなー。
うーん?
そしてドラマの主役は両親ではなく、和菓子屋の跡取りとなった三男・龍太郎なのだけど、この役の寺西優真がまた、誰?という。
まあ、親世代のベテラン以外の息子たち若手は誰一人知りませんでしたが。
いや自分は、ドラマ出るレベルの俳優さんなら知ってる方だと思うんですけどね。
でこの人は歌手。コロンビアなので演歌かな?と思うとそういう感じではないけど今風でもない。間にCMが入り、挿入歌でもあるので、このドラマは彼を売るためでもあるんでしょう。
寺西と同姓なのでプロデューサーと血縁?と思ったらそうではなさそうなので、目をかけて芸名に自分の名をつけたという感じかしら?
で、この彼がビックリするくらい演技が下手で!なぜこんなに推すのかさっぱりわからない。
典型的なシロウト演技で、脇に手を入れた腕組みのままガチガチでしゃべる。高校演劇の初舞台よりヒドイよ。
もっとも5人兄弟がみんな下手でというか、若手は全滅。辛うじて長男一郎役の人だけが割とまとも。
経歴見ると2.5次元系とかの人達が多いけど、こんなヘタクソでやってけるものなの?!
そして酷いのは演出面も。
お金ないんだろうけど、和菓子屋シーンでガラス戸の入口から見える、おそらく本物の通行人がみんな「なにやってるの?」という感じで覗き込んでいく。
2人が会話するシーンだと、同じ高さのバストアップだ単調に切り替わるだけ。
5人くらいいるシーンで、左側の人のセリフは聞こえるのに右側の人が話すとガクッと音量が下がる。
白い壁の前のシーンで不自然な影が映って、俳優の顔が暗いという適当なライティング。
今どきスマホでも映画撮れるのに、これは昭和のローカル番組なの?!
それに、長男が一郎なのに三男が龍太郎ってどうなの?なんか出生の秘密とか出てくるの?
よく見れば、脚本、プロデュース、演出がみんな寺西一浩ですけど、だから何者?!
ベテラン俳優はさすがに安定していて、逆にこんな中できちんとやっててプロだなぁさすが。
こーんな謎企画にお金出して作るって、TOKYO MXって凄いふところ広いテレビ局だわー。
一周まわっておもしろいような気もしたけど、さすがに1時間を10話以上付き合うほど時間はないなぁ(笑)
誰か感想聞かせて欲しい。