ついにseason20も最終回、歴代最長相棒となった冠城亘最後の登場回です。
いやー、本当にお疲れ様でした。
初めて次の相棒が反町隆史と聞いた時にはやはり多数の視聴者と同様「え〜?」と思ったのですが、初登場回を見てその心配は杞憂に終わりました。
水谷豊に負けない華やかな存在感で、人気シリーズのメインキャラにふさわしく、「相棒」低迷期を盛り上げてくれました。
番宣で「帰れマンデー」にも何度か登場、意外とお茶目なその素顔が冠城くんにも生かされてるのだなぁとしみじみ。
いやほんと、卒業淋しい限りです。
肝心の最終回の内容は相変わらずの微妙な出来で、ファンとしては「冠城卒業とともにファイナルにしてしまえ!」と投げやりになるような物でした。
明らかに「次のseasonありますよー」というフリばっかりの投げっぱなしエンドで何だかなぁと。
選考難航しているという噂の新相棒が女性かもという匂わせとか余計なことだけはするしねぇ
、もう作品としては寿命を迎えてるとも思いますけど…。
最終エピソードの脚本は輿水泰弘。
「相棒」プレシーズンからコンスタントに書いている、ベテランのメイン脚本家です。
確かにメインだしスペシャル回などはこの人が書くことが多いのだけど、最近はどうもなぁ。
「相棒」不振の戦犯の1人はこの人だと思ってます。
「相棒」は脚本家が複数いて、だから幅広いエピソードが作られ長寿シリーズとなったのですが、2番手3番手の脚本家が途中からどんどん抜け、当初のプロデューサーが抜けたと言われた頃から微妙な作品が増え始めました。
以前、「相棒」を何作も書いている別の脚本家がラジオに出ているのをきいたのですが、「こういう物を書きたい」と企画を出して通るまでかなりのディスカッションがあると言ってました。最近はやってないんですかねー?と言いたくなる出来です。
今回で言えば、メインの事件の犯人が意外な2人だったのですが、じゃあどこでこの2人が組んだのかはまるで描かれず、冠城の転身と雛子の復活を描きたいためのご都合展開なのがわかってしまう。
そして冠城もなぜ転身するのかが「気分」でしかなく、そもそものパパ活疑惑も投げっぱなし、「卒業」のための強引な展開でした。
このところは特にこの脚本家の時はつまらないので、スペシャルがいつも外れるんですよね…。
とりあえず、陣川君の中の人の弟がその得意な仕事をいかして、ヤクザの抗争っぽくしてみまなした、政治なんてヤクザと同じですよ、気が利いてるでしょう?…って制作陣の声が聞こえるようでなんだかなぁと。
冠城の行く公安調査庁も青木の行く内閣調査室も「相棒」ではお馴染みの人を殺すのを厭わない悪の組織なので(笑)まあまた再登場もあるのでしょう。
それもまた「どやっ」て制作陣の顔が見える気がしますけども。
……とまあ、愚痴ばかりこぼしてしまいましたが、それでもまだ見続けさせられるだけの力がこの「相棒」というドラマにはあるのも確かだと思います。
次の相棒、誰がなってもまた賛否上がるでしょうが、きっとまた楽しませてくれると期待して半年待ちます。
どうもお疲れ様でした。そしてまた。