「ユニコーンに乗って」を完走しました。
TBS火曜10枠らしい、爽やかな青春ドラマでなんだかんだ楽しく見てました。
そうなんですよね、恋愛ドラマでもお仕事ドラマでもなく正に「青春ドラマ」でした。
公式でも「大人の青春ドラマ」うたっていた通り。
なので正直、お仕事描写はシロウトからみてもつっこめてしまうくらい甘いし、恋愛物だけとしても描写は甘々。
でもおそらく、全10話の枠内で全てをキッチリ描くのは無理だろうと割り切って「青春」に振り切ったのが見ていて心地いいドラマに仕上がった要因だと思います。
仲間がいる所に新しい仲間がやってきて、お互いに影響しあいそれぞれの殻を破って新たな道を見つけていく。
おー、これぞ青春!
この、文字にすると恥ずかしいばかりの青春を堂々と臆面もなく描いたのがこのドラマの良さです。
そしてその良さを成り立たせていたのがピッタリの俳優陣。
主演の永野芽郁はどことなく垢抜けない感じが、流行りのスタートアップ企業CEOというウッカリすると現実味ゼロの設定に説得力を持たせている。ちゃんと「いそう」なんですよね。
これまでもまだ若いのと見た目から「とにかく一生懸命!」な役が多くて、もう手慣れたものです。
杉野遥亮は見栄えも育ちもいいボンボンというのがピッタリ。こちらは見た目優男な割にこういう役は少なかった感じですがハマってます。
そして何より西島秀俊です。
この人の役柄を上手く当てはめたのがこのドラマの成功かと。
年相応の知見がありながら、20歳以上年下の人間のことも敬意を持って接する事のできる柔軟さ。40代になっても新たな夢を追える情熱。
ある意味この中で一番「いないよ」な設定なんですが、それをチャーミングに具体化してくれたからおとぎ話のような展開もありそうに思えました。
凄く練られて深いドラマはもちろん面白いのですが、考えこまずにサクッと楽しめるドラマはまた別のものとして面白い。
ストーリーが軽めな分、キャラクターの魅力で見せるドラマでした。
あとやっぱり広末涼子はさすがだなぁと。
出番は少ないのですが、ちゃんと主役を霞ませず、でも出てくると画面が華やかでキャラの存在感も出す。
「ちむどんどん」の鈴木保奈美を見てても思いましたが、一時代を築いてきた人は存在感が違う。出てくると華やかだしドラマが締まる。
このドラマはメインが若く、キャラクターも善人ばかりで一歩間違うとお花畑なところを、違う世代の人が出てきちんとした演技を見せることがドラマにリアリティを出すんだなぁと納得しながら見てました。
毎回見終わったら何か語らずにはいられないー!というのだけがドラマの魅力じゃないんだぜ、と確認できるドラマでした。
こういうのもいいよね。