やっと最終回ですよ、「ちむどんどん」。
予想通りぐーんと時は流れ202X年。一瞬で40年以上をワープして一応「50年の物語」の言い訳をつけましたが、重病コントのあとは年寄りコントで、マジで「LIFEかよ!」とつっこんでしまいました。
ひっぱりにひっばったまもるちゃんの正体も「で?」という感じでしたしね。
最後までグダグダでした。
その年寄りコントですが、凄かったー!
正に学芸会!(笑)
老けメイクは確かに酷いけど、俳優達の芝居も酷かった。動きが若者だもの。
世代の中では演技できる方の人達だと思うけど、自分で経験していないことをやれるほどではなかったですね。
上白石萌歌の民謡とか「60代?」って笑うしかなかったし。
今回主演の黒島結菜が叩かれていて、それは脚本演出の問題だけではなく本人の技量的なところは確かにあった。
なにしろここ数年でオファーでヒロインやってるのが安藤サクラや戸田恵梨香のような演技派とか広瀬すずという圧倒的なスターで、技量も知名度もあきらかに劣る。
沖縄出身でこの世代の人がいなかったからでは?と言われてたけど、これって二階堂ふみが「エール」に出てなかったらよかったかもというやつかしら?
佇まいだけでも10代と20代を演じ分けてしまう人達と比べてしまえばそりゃ黒島結菜は「下手」としか言いようがなかった。
にしても、68歳の片鱗がなさすぎでしょう。
そこは努力しないとね。
そんな中意外な良さを見せていたのが山田裕貴だった。
一人だけちゃんと「じいさん」なんですよね。
佐津川愛美も老け演技は良かったけどメイクが酷くて(女性陣はみんな酷い)、山田裕貴はメイクも動きもちゃんと年寄りになっていた。
そうなんですよ、今回の朝ドラで「あれ?山田裕貴って上手いんだ」って気がついたんですよね。
このドラマでの沖縄ことばはあくまでも他の地域の人に聞き取れるように程よく指導しているとのことだったので、沖縄や九州出身でも意外とそれらしく聞こえない。
他の地域の人がネタとしていう「ホンマかいな」とか「なんくるないさー」という方言を使ってみせてるみたいな感じなんです。
それがふと気づけば一番「沖縄の人」らしく話してるのが山田裕貴だなぁと思いました。
あくまでも他の地域の人間が聞いてそれっぼいということですけど、そういうイメージとしての沖縄ことばを上手く使えてたんです。
山田裕貴演じる博夫はグズグズして優柔不断な冴えない男ですが、本当に冴えないなぁと。
すごい美形というわけではないけれどわりと派手な顔立ちで一応イケメン俳優のくくりにはいる人なのに、その片鱗が綺麗にしまわれている。
姿勢も悪く体型もゆるそうで、妻の押しの強さに歯が立たない優しいだけの人でしかなかった。
なんかあんまりりちゃんと演技見たことなかったけど、実はかなり上手いのでは?
主人公の姉の夫という明らかな脇役なので、エピソードのメインではなくただその場にいるシーンが多いのだけど、よく見てるとちょっとした仕草もちゃんと博夫。おおっ!
最終回の1回前の話で、徹夜で手伝ったのに傍若無人ヒロインに叩き起こされるというヒドイシーンでも、起き上がり方がもたもたしていてダッサいんです。
そして年寄りコントの中でも、もったりもったりした動きに緊張感のない表情、たしかに「じいさん」だ。
山田裕貴、やるなぁ。
つくづくひどいドラマだったけど、山田裕貴の上手さを知れたのは収穫だった。
あ、最後にもやもやした事吐き出しておく!
最終回の年寄りコント部分で、和彦が「良子が」って呼び捨てにしていておいおいと思いました。
今までそんな呼び方してなかったし、和彦のキャラから言っても妻の姉を呼び捨てにはしないでしょ。「良子さん」のはず。
こういうキャラ設定、ディテールの甘さがこのドラマが駄作になった一番の要因なんですよね。
クランクアップ画像を見る感じだと、かなりまとめ撮りで順番も前後してるようだけど、だからこそ細部を詰めておかないと炎上コントになるという素晴らしい見本になったなぁと思いました。
やっと来週からは「舞い上がれ」。
やっぱり朝ドラは大阪制作のほうが当たり多いから楽しみです。