貴司くんが舞ちゃんに送った
「君が行く 新たな道を照らすよう 千億の星に 頼んでおいた」
という短歌。
ことあるごとに出てきて舞ちゃんの支えになっていた。
見ている私たちもあの「星」というのはお父ちゃんのことだろうかと思っていたのに。
突然やってきたわかりやすーい当て馬キャラの秋月史子によって、この歌が恋の歌だということが明かされた。
そうか、そうだったのかー!
これって相当短歌詳しくないとわからないよね。
実は意外と敏腕っぽい編集者のリュー北條ですら秋月に本歌取りだと言われるまで気がつかなかった。言われれば元歌がすぐ出る知識の人でもだ。
なんというか、凄いフリだ。
舞ちゃんと貴司くん、お隣同士の幼馴染でずーっと一緒に育ってきた。
窓の作りとか「タッチか!」と突っ込んだ人もたくさんいるだろう。
しかも本当は思い合っているのに言い出せない。
設定だけで見ると「昭和か!」というくらいベタだ。
だけど、それを脚本家や俳優達がきちんとそれぞれのキャラクターを作りあげていたから思い入れてみることができた。
そしてそれをここにしかないドラマに仕立てたのは短歌だった。
改めて感動してしまった。
2人がお互いに一歩踏み出せない原因が、理由は違えど柏木学生という構成も面白い。
舞ちゃんは、柏木学生と仲間から交際相手になった結果、別れたら仲間ですらなくなった事をずっと引きずっている。
貴司くんは突然紹介された舞ちゃんの彼氏が、自分とは真反対の自信満々のエリートだったから、自分はふさわしくないのではと気後れしてしまっている。
あんな、結構どうでもいいキャラだと思っていた柏木学生がキーポイントになっているのがさすがだなぁと。
途中入った2人の脚本家がグダグダにした分をキッチリ回収してくれて、桑原氏はやっぱり素晴らしい。
ここまで作家性の高い脚本家に書かせるなら、やっぱり全て書いて欲しかった。
それくらいあとの2人が凡庸だった。
今週のサブタイトルの「伝えたい思い」もシンプルだけどこれ以上ないくらい秀逸だ。
サブタイトルは誰が考えているんだろう。
舞ちゃん、貴司くんのそれぞれのお互いへの思いだけでなく、記者の御薗のIWAKURAへの興味、舞ちゃんの職人さんたちへの思い、その職人さんの思い、リュー北條、秋月の歌人である貴司くんへの思い…
たくさんの思いが描かれる。
無駄はないのに奥底まで伝わる描写で見ていて気持ちいい。
本日金曜日分は朝バタバタでまだ見れてないけれど、ネットでついつい展開を見てしまった(笑)
いやー、あさイチゲストに出る赤楚くんのリアクションが楽しみだ。
やっぱり「舞いあがれ!」はいいなぁ。
凄く好きです。