三谷幸喜25年ぶりの民放連ドラとめっちゃ話題の「 もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」!
うーん、タイトル長!笑
三谷幸喜っぽい!
今期は面白そうなものがたくさんありますが、そのなかでも特に期待して、そしてかなりの心配をして初回を待ちました。
まずの感想。
「思ってたより、面白かったー!よかったよかった」
です。
このところ仕事が立て込んでいて、なかなか見る時間が取れず週末にやっと見れたのですが、そこまでの間に賛否の感想、というか否がかなり多めの感想を見聞きしていたので、もう心配で心配で。
最近の作品で比較に挙げられがちな「スオミの話をしよう」が確かに、確かに、つまんなかったのでね…。
ドキドキして見始めましたが、30分延長でも全然長く感じず集中して見ちゃいました。
一方で、まあ不評の理由もわかるかなーとも思います。
連ドラとしてはものすごーく『三谷幸喜!』な感じなので、受けつけない人は受け付けないかなと。
実は頑固で作家性が濃い人なのでそもそも好きな人はすごーく好き、嫌いな人はすごーく嫌いと分かれやすいのでねぇ。
自分もファンではありますが、面白いと思えない作品もいくつもあるので、緊張していましたが「もしがく」は好きな方に入りそうでよかったです。
基本的に三谷さんはスロースターターというか、序盤の展開でガツっとつかみにくるというタイプではないんですよね。
昨今の視聴者は簡単に1話切りしちゃうからなぁ。
今回は約40年前の設定とのことで、基本的には設定紹介とキャラクター紹介でほぼ終了。
ストーリー的な展開はほとんどなかったですね。
そこがウケなかったんだと思いますが、自分はそれが面白かったです。
あの濃い面々を順番に出していくだけなのに、ちゃんとキャラと人間関係と状況の説明ができていくのは凄いなと思いました。
そしてまだほぼ何もしていないのに、あの中でちゃんと『主役!』として存在する菅田将暉もさすが。
「鎌倉殿〜」の義経が素晴らしくて、三谷さんも気に入ったんだなーっていうのがめちゃくちゃわかる。
そして約40年前、ギリギリ昭和の渋谷、表側はオシャレな大人の街でありながら一歩入れば混沌というか猥雑というか、そういう感じだったんだなというのが伝わってワクワクしました。
セットが、リアルとファンタジーの間のいい感じで。
ただ、三谷さんは大人でオシャレな設定を好みがちな人だと思っていたので意外でした。
これは一応実体験に基づいているからなのかな?
クドカンを意識している…というのはおそらくあるかなぁと思います。
今回キャラクターがどんどん出てくるだけなのに面白く見れたのは、やっぱり演出が三谷さんじゃないからでしょう。
本人は自分で全てやりたいところがあるようですが、やっぱりクセのある作風なので、舞台ならともかく、マスに載せるなら他の作り手の客観的な目線は必要な人だと思います。
映画は基本自分で演出してるから、当たり外れが特に大きくあるんだと思うし。
昔のインタビューでドラマの脚本のように何分でCMにいくとか、制約があるほうがやりやすい、というような事を言っていたのですが、それはそうだと思います。
今は大御所になってしまって、ほかからあれこれ言われにくくなって独りよがりになってるのでは?と思う時があります。
「もしがく」は、三谷さんがフジテレビに「脚本に口を出さない」「キャストをなるべく希望通りにする」「セットをケチらない」という条件を出したという記事があって、本当ならちょっと心配〜💦と思ってましたが、演出が三谷さんっぽくなくてバランスよくなってましたね。
やっぱり翻訳が必要ですね。
キャストはよくまあこんなにお気に入りをそろえたなぁと笑っちゃいました。
アンミカとバイきんぐ西村はよかったと思うけど、今時は演じ手と役柄を区別できな人が多いので、現代物に使うには知られすぎてるのかもなーと思いました。。
でもよかったですよ。
三谷さんはこういう飛び道具好きですよね。
二階堂ふみはさすが。
同世代でこういうアングラでセクシーさを出すとしたらナンバーワンでは?
でもでも、あの踊りはどうなんですか?上手いようには見えなかったのです…。残念。
そして、菅田将暉演じる演出家と神木隆之介演じる三谷幸喜を重ねた放送作家です。
なんか凄く色々考えてしまいました。
ここから小劇場ブームになっていって、三谷さんもその中にいたのは確かですが、この頃のいかにもな『小劇場』な感じと全く違うので、全然評価されなかったと言ってたのを見た事があります。
その中でのトップスターは野田秀樹とか鴻上尚史で、あとはそれっぽい人たちがたくさんいたはずで、確かに三谷さんは異質だったんだと思います。
おそらくその『ザ・小劇場』の象徴が菅田将暉であって、そこと全然違う道から行くのが神木隆之介。
そこに当時三谷さんがそのブームの中で何を思っていたのか、そういう事が2人の関係に重ねられていくんじゃないんでしょうか。
三谷さんのこじらせぶりがどれだけ見れるかとワクワクしますね。
と、評判が悪い割に面白く見れたの第1話ですが、ここに来て2話でガーンと面白くなったという感想があちこちに。
なかなか見れる時間がなくて見れてませんが、ものすごーく楽しみにしてます。
あ、ちょっと視聴率悪いとすぐさま叩き記事がボコボコでますが、その中で「制作側から『もしがく』と言ってねとあげてて、若者に媚びててダサい」みたいなのがありました。
いやいや、今はどの番組もXのタグ用とかに先に略称あげてますよ。
なんかねー、叩こう叩こうというのがうようよいていやーね。
でも、期待してまーす。
ホントに、1話面白かったです。