最終章スタートの第8話、ドラマ変わった?と言いたくなるくらいの『ザ・ラブストーリー』
すずめがいじらしくて愛おしい。
久しぶりに4人揃ってのお出かけシーンからスタート。ワカサギ釣り。
食事シーンもそうだけど、揃ってじっとしてるシーンは絶好の会話劇ポイント。
一見どうでもいい会話がポンポン飛び交って「あーカルテットだなー」とホッとする。
相変わらず報われないのは別府さん。
他の3人と比べると、坊ちゃん育ちのせいか普通のことしか言えない。普通のリアクションしか出来ない。でもそれが別府らしいところ。
帰ると鏡子の手料理の夕飯。
説教待ちのなか、すずめが先頭きってつまみ食い大会。
おいおい、君ら30代だよね?思わすツッコミ入れるほどむじゃきな4人。
気のおけない仲間で集まるといくつになってもこうなるよね。
きっとカルテットの1番幸せな時間なんだ。
それぞれの秘密を吐き出して、素顔をさらけ出して一緒にやれる仲間。
そして、それぞれの方法でなんとかそれを続けようとする4人。
あらためてみると、もたいまさこやっぱり上手いなー。
どうしてもテレビだとトリッキーなワンポイントリリーフに使われがちだけど、こういう普通の芝居をしてもなんの違和感がない。
個性派って案外そういうのできなかったりするのに。さすが。
それにしても、すずめちゃんのいじらしいこと、不憫なこと。
ずっと1人だったから、裏表のない自然な親切に免疫なかったんだね。
エプロンを貸す、そんなことで恋に落ちてしまう。中学生みたいに。
満島ひかりが、まるで初恋みたいな表情ですずめの心の動きを見せるのが、すごい。
駆け寄って頭を撫でてあげたいくらいに可愛らしい。
そしてすっかり吹っ切れた真紀を演じ分ける松たか子。
第1章の底知れない真紀とも、第2章の幹生に恋する真紀とも違う、そんな顔をサラッと演じてしまう松たか子。マジすげえ。
でも、大好きな真紀が戻ってきて、大好きな別府は真紀のことが好き。
別府を自分に向かせようとかは考えることの出来ない不器用なすずめ。
大好きな二人を一緒にさせようと一生懸命なすずめ。
それをみている家森。
家森もいじらしい。
素直で善人の別府に恋しているすずめが、ひねた自分に振り向かないのをわかってる家森。
あーみぞみぞする〜!
本当にみんな片思い。これぞラブストーリー!
そして相変わらず、隅から隅まで配役がいい。
田舎にありがちなじーちゃんばっかりの不動産屋。
それともチェロのおじいさん?
リアルかファンタジーかあやふやになる。
もしかしたらすずめの見ている夢なんだろうか?
はじまりからずっとかゆいくらいの「ラブストーリー」が続く。
でも、見てる側だってさすがに学習する。
毎回毎回、どこかで食らうどんでん返し。
今回だって無いはずはない。
初登場の大倉孝二。なんの役だろう?
そして、真紀の秘密。
そう、今まで真紀の秘密は明かされていなかった!
殺されたかもしれない夫さんは生きていた。真紀の言っていたとおり。そこには嘘はなかったんだ。
真紀の嘘は明かされていなかった。
真紀は、松たか子は、気づいたらまた謎の女に戻っていた。
ツイッターで誰かが言っていた。
ブランチで高橋一生がコワッって言ってきたラスト、7話ではなく8話のことだったんじゃないのか?と。
そうだ。そうとしか思えない。こんな怖い展開。
7話まで、色々謎を明かしてきたと見せかけて、全く明かされていなかった。
早乙女真紀と名乗る女の恐ろしさ。
一体彼女は何を企んでいるのか?
幹生と結婚していたのだから、早乙女真紀の戸籍を買ったのか、乗っ取ったのか?
いつから早乙女真紀だったのか?
別府が7話で「何さんになったんですか?」と聞いていたのはやっぱり伏線?早乙女真紀以前から知っているのか?
またもサークルクラッシャーぶりを発揮してそうな有朱。あやうしサンド富澤。目的は何なのか?
あと2話?一体どこにどう向かうのか。
相変わらずさっぱりわからない。
見てる側はひたすら騙されるだけ。
ただ、次回を待つしか出来ないんだ。