温泉とテレビが好きな私の日記

誰かに気を遣うことのない、思った事をそのまま書いてみるところ。

先日買ったマンガ(あげるの忘れてた💦)

買ったのいつだっけ?6月29日か。これも発売日うっかりスルーして本屋で見かけて慌てて買った。

ひどい写真だなー(笑)

自分のわかりやすいダメなところとして、平行して2つの事を考えるのが苦手というのがある。
仕事が忙しいと他のことをポロポロと忘れる。
ライブの予定とか綺麗に忘れていたり、金銭面でもダメージもあったりする。
最近はとにかくなんでもスマホに予定を入れるようにしてる。テレビ番組の予約とかマンガの発売日とかも。
ツイッターで作者や出版社をフォローもしてる。
けれど、スマホって一日中持ってるのに意外と見てなくて、それでも気づかずスルーしてるものがいくつもある。
ゴールデンカムイ」の新刊発売日もすっかりスルーしてた。
なのにたまたま見た時に「連載であのキャラが死んだ」とかいうネタバレ見ちゃうんだよね💧
まったく間が悪い。まあいいけど。

相変わらず杉元とアシリパさんは別行動。
思った以上にテンション下がっていて、この2人のバディぶりが好きだったんだなぁと気づく。
網走のヤマ場が盛り上がりすぎたのもあるかなー。
アニメ3期が発表されて楽しみ。
次回のアニメDVD同梱版忘れずに予約しなくては!
まだ間に合うよね?

「Heaven?~ご苦楽レストラン~」 第1話 ん〜、佐々木倫子ワールドは難しいかぁ……

Heaven?~ご苦楽レストラン~」、第1話を楽しみに見た。原作ファンなので。
そして、原作ファンとしての不安はやっぱり当たってしまったかなーと思う。
佐々木倫子という独特の雰囲気を持つ世界を映像化するのは難しいのね…💧

決してつまんなくはない。そこそこ面白かった。
ただ、あの特殊な演出は原作知らない人にはどう見えたんだろう?
何度も出てきた「諦観」の文字。佐々木倫子感を出そうというのはわかる。
Heaven?」に限らず佐々木倫子のマンガでは明朝体(かな?)のフォント風の書き文字が入るのが特徴。それを拾ったのは原作ファンにはわかるけど、ドラマとしてどうなんだろう?

それから登場人物が心の声を話す時、頭の上に顔が幽体離脱のように浮かぶ演出。
これもマンガではセリフのところにその人物の顔が描かれてたから。
どっちも正直、変じゃない?
うーん、逆に原作知らない方が違和感ないのかなぁ?どうなんだ〜???

あと、根本的に佐々木倫子のマンガって実写に向かない気がするんだよねー。
一見リアル寄りな絵柄で出てくる人も特殊能力があるわけでもない普通の人で、実写向きに見える。
けれど、先日北海道でドラマ化された「チャンネルはそのまま」を見た時も思ったんだけど、生身の人間が演じるだけで、佐々木倫子感が半減してる気がする。
佐々木倫子の一番の特徴は全体に漂う低温感だと思うんですよ。
基本的にどの登場人物も淡々として熱くならない。ストーリーのテンポも盛り上げとかが無くて「次を早く読みたい!」みたいなノリが無い。
Heaven?」の黒須仮名子のような傍若無人キャラが必ずいるけれど暑苦しさがなく、なので伊賀のような振り回され役のキャラに悲壮感が湧かない。
そういうのが佐々木倫子ワールドなんだよねー。

生身の俳優が演じることでどうしても生々しさが出て、体温が上がる感じがしてしまう。
ドラマとしてのメリハリを入れるからテンポが変わる。といって淡々と作ると間がもたない。
「チャンネルはそのまま」もまあまあ面白いんだけど「あれー?こんなもん??」感がしたのも本当。今回の「Heaven?」も同じだ。
見て受ける作品の印象が原作と違う。
なのに、文字を入れるとか生首演出とか無理に原作っぽさを拾うから違和感がある。
うーん、どうしたもんかねぇ…?
とりあえずはもう少し様子見かしら。

さて、俳優は…。
志尊淳の一人勝ちでした!
まあ美味しい役ではあるんだけど、上手いなぁやっぱり。川合くんのノーテンキアンド裏表無い感じがパーフェクト。
あくまでも脇役なので目立ちすぎず、と言って印象はしっかり残す。
あと福士蒼汰もだけど、顔が小さくて頭身高くてすらっとしてほぼマンガキャラそのまま!
さすが平成生まれ、昭和世代と違うわー(笑)

福士蒼汰はうーん。
そもそも髪型もう少し考えた方が💧
原作の伊賀は確かに前髪長いんだけど、絵では白髪なのでもつ訳で、黒髪であれでは重い。
そもそも無表情の中に表情をつけるという難しい役でしかもメガネ。顔をある程度見せないとやってけない気がする。
伊賀の妙に老成した感じは難しいとは思ってたけど、やっぱりなー。
立ち姿はすらっとしてるのにテキパキした感じが出ないのはなんだろう?

石原さとみは気の毒ではある。
確かにに「高嶺の花」とキャラが被ってる。
そして演出に抑えめに言われてるそうだが、もっとガサツにした方がよかったんじゃないかな。黒須の何もかもがなぎ倒していく感じと違うなぁ。
正直このキャラにかわいさいらないと思うんだよね。

もう佐々木倫子ワールドは諦めたので、次回からは普通にコメディとしての面白さを期待しよう。
どーなるかなー?

「なつぞら」 〜第87話 いったいなつの才能はいつ見せてもらえるの?

なつぞら」毎日見てます。
見てますけどー、なんだろう?

少し前から高畑勲がモデルと言われる演出家坂場が、今日からは宮崎駿がモデルと言われる動画マン神地が登場。
どちらもすぐさまくせ者っぷりと才能を見せつけて場をかっさらっていく。

で、なつは?何ができるの???
麻子さんはなつの才能は認めてるって言うけれど、なつの才能って何?見せてもらいましたっけ?
あ、なんだかやたらチヤホヤされることかー!

モデルになった人を知らないので、モデルにするだけの何があったのかわからない。
知らない方が新鮮に見れるかなーと思って調べてない。
で、結果なつの才能とか魅力とかが見ていてさっぱりわからない。

今回短編をつくるのに「ヘンゼルとグレーテル」を選んだのは夕見子の意見を聞いただけ。ヒントとかいうレベルではなく丸パクリした。
この題材はモデルの人が実際作っていたそうなので、その辻褄合わせただけですかね?
で、脚色は坂場の一言から、膨らませるのは神地。
なつの仕事はなに?「面白いですねー」って言うことかな?
なんだかなぁ。

そもそも千遥登場エピソードですごーく冷めた。
置屋に売られた」ってパワーワードで引っ張って、なのに妙に綺麗事にして御涙頂戴に持ってくノリがなんかイヤ。
やりたい事はわかるんですよ。
三兄弟それぞれが母親がわりとの人と出会ってそれぞれの義理の親子がどう関係を作ってきたかを見せたいんでしょう。
もっと前で言えば、照男にいちゃんと天陽くんという、なつのことを好きだった2人がそれぞれ別の相手と出会って結婚して、それはなつが選ばなかった人生を見せたいんでしょう。
いらないよなぁって感じの雪次郎くんの役者目指す騒動もなつとの対比でしょう。
そういうのはわかるよ。
でもうまく繋がってるように見えないんだようなぁ。都合のいいエピソードが並んでるだけ。
結局なつは誰に対しても何に対しても特に何も動かず見てるだけ。こういう子が魅力的には見えないよ。単に顔が広瀬すずだからちやほやされてるとしか。角筈書店の社長なんかほんとほかに理由が見えないし。

やっとアニメ制作に注力するのかと思ったら、なつ何もしないし(笑)
ううう、もっとなんとかしてー!
広瀬すずは好きなんだってばー。
魅力的なヒロインを見せてくださいよ。

「いだてん」 第26話 とにかく、菅原小春をキャスティングしてくれたことに拍手〜!(涙)

「いだてん」がたまらなく面白い。
毎週ほぼリアタイ、日曜の夜はずっとその日の「いだてん」についてあれこれ反芻しながら過ごしている。
そして「クドカン、天才だわ…」と思いながら寝る。
ネットの毎度の低視聴率叩きの記事も「はいはい」とおもって流している。どれだけ低くても自分はもう完走する確信があるので、なんとかこれに振り回されず変なテコ入れ無しでこのまま行って欲しいというのだけが心配ごと。
クドカンがぶれずに脚本を書き上げてくれたそうなのでホッとしている。

毎回、たくさんのことを考えてあれこれ言いたいと感想を書きかけてまとまらないまま1週間が過ぎてしまい、途中で止まった感想記事がいくつもある。情報が多すぎて消化しきれないのだ。
でもわからない、というのとは違う。単純に普通に見てまず面白い。ながら見なんてとても出来ず毎回ジッと見てしまう。それから後で「ああ、あそこはこういうことか」といった気づきが沢山あっていろんな感情が湧いてくる。
そして毎回「クドカンスゲー…」と呆然とする。

真田丸」が初めて完走した大河で、元々三谷幸喜が大好きなのだけど、三谷幸喜が脚本家として職人タイプな印象なのに比べると、もうクドカンは途方にくれるくらい天才タイプだと、「いだてん」始まってからそんなことばかり考えている。
「オリンピック」をテーマとしながら平行して入れ込んでいるテーマの拾い上げ方が容赦なくて、いったいどこでこの目線を作り上げたのだろうと考え込んでしまう。
特にネットでも話題の、三島家のお手伝いさんだったシマちゃんが独り立ちして教師を目指し始めたあたりからはっきりしてきた、女子スポーツを通しての女性の生き方についての描き方には驚きばかりだ。
女性の立場がまだ低かった時代の女性達がどうやってそれを変えてきたのかを描きつつ、実は令和になった今も全く変わってないのだとあっさり突きつけてくる。クドカンはいったいどうしてそこまで見えているのだろう?

そんな中でついに人見絹枝回が放送された。
スポーツは興味ないけど、昔「栄光なき天才たち」という漫画で読んで人見絹枝のことは知っていた。
人見絹枝役に菅原小春が発表されたときには「おー、その手があったかーさすが!」と感動して、登場を楽しみにしていた。
菅原小春については存在は知っているという程度なのだけど、実際に肉体を使って世界を渡り歩いている人がトップアスリートを演じるというのはどれだけのことになるのかと思っていた。
とにかくその存在感がそのまま孤高であった人見絹枝そのものだ。
俳優達に1人演技未経験の人間が混じるちょっとした違和感とか、圧倒的な肉体の強さとか、何もかもが人見絹枝だった。
そうなのだよ、スポーツ興味ない自分でさえ見とれるアスリートの肉体の美しさがあった。
クドカンの脚本はものすごく素晴らしいのだけど、クドカンの手の及ばないところ、画面の絵ぢからとでもいうものが圧倒的で、とにかく画面見るだけで「あ、この肉体は違う」と思わせる。
シマちゃんが金栗や三島に憧れて、走りたくて走りたくて、人気のない朝ついに走り出してみた時のあのワクワクしたシーンから一歩進んだ、さらに鍛えられた肉体がもっと上のワクワクを見せてくれた。
もうこれだけで満足できるくらいだった。

そこに、クドカンが描き続けている「女子スポーツの立場」が乗せられていて色々考える。
人見が100メートルで負け「男は負けても帰れるでしょう、でも女は帰れません」「やっぱり女は駄目だ役に立たないと笑われます」と泣きながら叫ぶシーンではリオの吉田沙保里を思い出す。結局今でも全く変わらない個人の選手へのプレッシャー。
人見が記録を出せば出すほど「バケモノ」「六尺さん」と嘲笑されるエピソードでは、吉田沙保里が下着メーカーのモデルをしたのを叩く書き込みの数々を思い出す。
「女性らしくない」競技の第一人者は女を捨てたとでもいうのかと。
クドカンは容赦ない。

それでも、トクヨ先生に何度も勧められるシベリアをついに美味しそうに頬張る人見絹枝は本当に柔らかくて女性らしくて幸福そうで、この回何回めだよと思いながら泣いてしまった。

シマちゃんは行方不明のまま、人見絹枝は早世して、それでも女子スポーツへの想いは次世代につながっていく。
一瞬本当に小学生に見えた前畑秀子の飛び込みが希望の姿だ。
この引き継がれていく想いこそ正に大河ドラマなのだと思うのだよ。

陳腐な言い方だけれども本当に「神回」連続で、クドカンがぶれずに脚本を書き、スタッフがぶれずに作っていることに毎週感謝する。
1週間をこんなワクワク待てるドラマはなかなかない。

「ゲゲゲの女房」 布美枝さん、調布にお嫁に行っちゃったなー

ゲゲゲの女房」、布美枝さんと茂さんはお見合いから5日後に式を挙げバタバタと結婚して上京してしまいました。
あー、これで当分「弟 貴司(星野源)」の出番は無いなー……残念。
まあまた出るは出るらしいので気長に待ちましょう。

ドラマ自体は結構面白く見てます。
おしん」に出ていた光石研東てる美が登場してふふふと思ったり、東京で最初に知り合ったのが松坂慶子で「お母さん!」と思ったりと、朝ドラワールドを楽しんでおります。
かねてから割と「棒」と言われがちの向井理も言われるほど下手でも無く、ただ童顔でつるっとした顔なのにこれで水木先生なのかーと見るたびになんか笑ってしまって。
でもお見合い写真の自転車姿は結構頑張って水木先生に寄せてたなぁ。

漫画家という不安定な仕事な上に片腕のない茂との見合いを、あのうるさそうなお父さんがなぜOK出したのかと気になっていたら、ハンデを抱えながら自分の腕で勝負するという点を気に入ったという展開でおーっと思った。
なるほど確かにお父さんはあれこれいろんな商売に手を出したり、市会議員に出馬したりと山っ気のある人に描いていたからねー。だから茂さんを悪く思わないのね。うまい展開だなー。

で、調布のボロ屋に引っ越してきて新キャラがたくさん登場する中で気になる人が。
茂の幼馴染で調子のいい男、浦木。おそらくねずみ男のモデルなんだろう、なかなかに重要なキャラ。
これを杉浦太陽が演じているんですけどね、びっくりするくらいヘタクソなんですよ!
朝ドラってなんだかんだで昔から出たい俳優さんたちがたくさんいるわけじゃないですか。全国区だし。だから出てる人たちで下手で悪目立ちするような俳優さんってなかなか見かけない。
そんな中、こんな重要キャラになぜ杉浦太陽???演技してるの初めて見たけどこんな下手なんだ⁈なぜ?事務所が力強いの???
おそらく長々と登場するんだろうけど、そのたびにモヤっとするのかなー。うーん💧

まあ、それ以外は今のところ楽しく見ていますよー。

「集団左遷」完走〜 「変わり者の天才主人公」はもう飽きた〜 こういうのがいいんです!

自分的に今期のドラマは「きのう何食べた?」が 断トツでナンバーワン、あとはまあボチボチ。

そんななか結構楽しみに溜めずに見ていたのが「集団左遷」。
確かに「よく出来てる〜!」というドラマではないけれど、後味が良くて日曜の夜見るのにちょうど良かった。
このTBS日曜9時のお仕事ドラマ枠、実は結構見てない時が多い。代表格の池井戸ドラマの「どどーん」という演出がどうも食いつかなくて。
最近の「陸王」も「下町ロケット2」も、もっと言えば「半沢直樹」も見てません。
あー「陸王」は見とくべきだったよ、瀧さん……💧
なので前クールの「グッドワイフ」とかの非池井戸ドラマの方を見てるという少数派です。

恋愛ドラマが当たらないと言われ、テレ朝のシリーズものが安定して人気になるようになって、すっかりお仕事ドラマばかりになったこの数年。
元々お仕事ドラマは好きですが流石に食傷気味。
特に青年マンガ原作のお仕事ものだと「無愛想で空気を読まず周りと衝突しまくるけど、仕事は天才的!」と言う主人公ばかりになってねぇ……。「◯ジエーションハウス」とか「◯ンハンド」とか、前クールだと「◯レース」とか。まあ「ドクターX」が当たったのも大きいと思うけど。必ず決めゼリフを言う感じのね。
マンガの場合「キャラを立てる」というのが基本なので、なんとなく主人公キャラの組立て方がセオリー通りなのが透けて見えてしまってなんか萎える。
そのまま実写にされても既視感バリバリでワクワクしないんですよー。実写には実写向けのキャラづけがあるんじゃないかと思うんですけど。
もちろん面白いものもあるけれど、そういうのばかりになった今は初回を見ての「またか」感で挫折も多い。

で最近自分が面白いなーと思うお仕事ドラマっていうとどんなんだろう?と考えてみたら、結局「普通の人がその人なりにあれこれ迷いながらも仕事をする」ものだなーと思った。
「重版出来」「アンナチュラル」「獣になれない私たち」って野木亜記子ばっかり(笑)
今クールでは「わたし定時に帰ります」も良かった。
あらすじにするとドラマがないじゃーん!って内容でも、きちんとドラマにできるんだって見せてくれるドラマが好きみたいです。

で、「集団左遷」はそこまでナチュラルな作りではなく確かに日曜劇場テイストではある。
けれどいわゆる日曜劇場クサさが薄く、見やすかった。

銀行の業務内容についてはシロウトの自分でも「それはないよね💧」と思う粗さはありました。高級ホテルのラウンジでスタッフに政治家が来てないか聞いて回って証拠を集めてたけど、警察官でもない人の調査に答えないでしょう、とか、証拠の手帳をなぜか味方側の人間に預けるのの意図がわからないとか、まあ色々。
元々原作が20年くらい前のものらしいので銀行の業務面でもかなり違うんだと思う。

まあそういう仕事エピソードの大らかさはともかく、このドラマの「なんかしらないけどまっすぐな感じ」が好きだった。

福山雅治演じる主人公片岡は「頑張りましょう!」が口グセの裏のないまっすぐな銀行マンで、その片岡に周囲の人間が少しづつ感化されて一丸となって進んでいくのだ。
昨今、企業物にはかならず銀行マンや元銀行マンが主要キャラクターで出てますが、大抵頭が良くてクセがあるか腹黒というなか、片岡がこのまっすぐさでよく50歳まで本社にいられたなぁと初回で思ってしまった。
最初のうちは「うーん、この人『頑張りましょう!』しか言っとらんよ💧」と呆れてたのだけど、その片岡のまっすぐさをとにかく走って走って走って、福山雅治が絵ヅラで見せ続けているとだんだん心地よくなってくる。
福山雅治は新境地の熱いキャラということで、ネットでは「似合ってない」「浮いてる」と結構ボロクソだったけれど、自分は2、3話見るうちに慣れた。
これが赤井英和みたいにいかにもな俳優さんだとくど過ぎるのかもしれないのだけど、福山が演じることで元々のクールな雰囲気と上手く調和して、良い感じに「普通感」が出ていた。
「あー、このくらいの熱心な人いるいる〜!」って感じの。
ちょうど蒲田支店のメンバーがちょっとづつ片岡にほだされていくように、視聴者である自分もほだされていくのがドラマとリンクして気持ちよかった。

あとは香川照之が普通の役なのが良かったなー。
半沢直樹」以来、バラエティでもドラマでも過剰な演技を求められつづけ、本人もノリよく応えていて正直ウザかった。
同枠の「小さな巨人」では、香川照之のくどい演技はもうコントとして毎週ゲラゲラ笑っていたし。
日曜劇場の象徴のような香川照之が普通の真面目で穏やかな銀行マンを演じていて「あー、この人ちゃんとした俳優さんなんだなぁ」となんか感動。うんうん。

そして敵役横山常務役の三上博史
全体に軽くコメディ調なドラマの悪役というとなかなか加減が難しそうなところを、大げさ過ぎず、でも印象的でギリギリリアリティのある悪役を演じていて、この人はやっぱり上手いんだなーと感心した。
片岡に上から物を言うときのちょっとしたタメとか、その時の目の見開き方とか、あと少し大げさだと浮いてしまうというところでの加減が絶妙。しかもよく通るいい声で、小柄なのに尊大な雰囲気がよく出てる。
よかったなー。

展開としては、片岡の正義が通るためにちょっと強引かなーとは思うけど、ここ最近の企業物ってみなそうなのでまあいっかーという範疇。
「正義は勝つ!」というガチガチなものじゃなく、片岡が迷いながらもお客様や後輩達やそして自分の思いに誠実に向かい合いたい、という気持ちで乗り切るのがシンプルでよかった。
そう、普通に一生懸命仕事をしたいだけなんだよね。

今期のドラマではさほど評価は高くないと思うけど、自分は楽しかった。
いい時間でした。

「なつぞら」 なんかさー、嫌いじゃないけど 、物語りの作りが雑なんだよなー……

ゲゲゲの女房」の再放送も始まり「おしん」とともに並行して見てます「なつぞら

スタートダッシュはなかなか、広瀬すずはとてもいいし、当時のアニメ制作の現場にも興味はある。
けれど3ヶ月経って、ドラマとしてのアラがちょこちょこ目につくようになってきてなんか残念に思う。
ツイッターでも「おしん」が話題になる中「それに比べて『なつぞら』は…」という前振りで不満を描く人達も現れ、それに対して「比べるのはどうなの!」と反論もでてちょっとゴダゴタ。
「比較するな」というのは正論かもしれないけれど、ドラマに限らずどんな作品だってそれしか見ていない視聴者なんかいないのだから、その比較に耐えられる作品でなければ残らないだろう。
NHKも明らかに100作目記念作品と平行するから「おしん」にしたのだろうし。

で、「おしん」は面白いんですよ、ほんと。
昔のドラマはゆっくりなのかと思ったらとんでもない。15分にみっちり情報が詰まってあっという間。そして達者な出演陣。毎日田中裕子の名演を楽しめるとかどんな贅沢。
当初は帰宅後録画をみていたのが、朝支度しながら見るようになり、寝過ごして朝見る時間がないときには「なつぞら」は帰宅後、「おしん」を優先するようになってしまった。
こうやってみると広瀬すずと田中裕子が共演した「anone」はすごいなー。

戻って「なつぞら」。
はじまりはいい感じだったのになんでだんだんテンションが落ちてきたのか。
どうみてもドラマ展開に問題があるとしか。出演者はいいと思うんだけどね。

とにかく、まずは登場人物が多すぎ!
100作記念で過去朝ドラのヒロインが登場が売りだけど、そのためそこそこのエピソードをつけなきゃならない女性キャラが増える。
出すなら完全にゲストで1話かせめて1週間にしとけばいいものを(そういう登場もありましたけども)、現状で柴田のお母さん、川村屋のマダム、亜矢美さん、麻子さん、と本筋に関わるキャラが多いからエピソードがあちこちに行ってしまう。個人的には特に亜矢美さんは余計かなーと思う。

男性キャラは男性キャラで、「イケメン大渋滞」って言われるくらいなつと同世代のキャラが登場してますが、やっぱりこれだけいるとご都合登場のキャラが出てくる。
照男兄ちゃんはなつを引き止めるのに結婚意識させる要員で突然出番増やされたし、ノブさんは千遥を探すとか咲太郎の居場所を伝える伝書鳩要員。
一番ひどいのは天陽くんのお兄さんの陽平さん。
なつにアニメーターという仕事を教える、馬の動きの本を与える、天陽くんの結婚を伝える、ための要員だから、同じ会社に入ってもなつは尋ねて行きすらしない。幼馴染のお兄さんなのにそれはないでしょう。
そもそも天陽くんの家もまるで3人家族みたいな描き方で、お兄さん空気すぎなのよ。
「いだてん」がたくさんのキャラクターが出てるのに誰一人として必要のないキャラがいなくて、本当にドラマの中で生かされていて、毎週「あー、ほんとクドカン天才!」と思いながら見てるのと正反対。
これのためにだしたなと、ご都合で出したり引っ込めたりのキャラばかり。

そして肝心のなつが…💧
誰にでも愛されるキャラということだけど、流石にあぐらかき過ぎ。
開拓者精神でアニメーターを目指すといっても何もかも受け身。
馬の本は仲さんと陽平さんが、ディズニーの作画本は角筈書店の社長がプレゼント。
これがまだ本人が探してきたら違うのに。
わかるよ、書店のセットが組めないんだろうけど、だったら本人が「探してきたのー」と言えばいい。そもそも視聴者に「セットが組めないんだろうなぁ」と思わせてるところでドラマとして負けでは?
なつが絵を描きたい、アニメーターになりたいっていう勢いがどうも感じない。

あの派手な服装もそう。
モデルの人が大変なオシャレさんだったからとはいえ、なつとは育ちが違い裕福な家庭の出でこの時代に女性で国立大を出ている。
だからこういうオシャレをする余裕があったのだろうから、そもそもなつの設定と合わない。
なのに無理矢理亜矢美さんを投入して服を貸すという強引な展開にしている。
けれど、絵描きにとってオシャレってキャラクターを表すものなのに人から着せられてするところでもうなんなんだか。
なぜ上部の設定だけつかうのか?
そもそもなぜその人をモデルにしたんだろう?別に女性初のアニメーターというわけでもないみたいだし。

妹の千遥の事も探す気あんのかよ!という感じで切実さが全然感じられない。
ちょっとした演出とかで全然違うとおもうんだけどなー。
なんかねー、あちこちにドラマの浅さが目につくんだよー。

ゲゲゲの女房」が始まって、時代が昭和30年代と今ほぼ同時代。これでまた比べられたらますます厳しいのでは?
俳優それぞれの演技(中川大志はすごくいいと思う)とかいいところは色々あるのに、基本的な脚本がなぁ…。

まだ半分、これから立て直すといいなー。