第1話ラストで整が巻き込まれたバスジャック事件が第2〜3話でひと段落しました。
このドラマはエピソードの分割の仕方が上手いですね。
第1話でエピソードが1つ区切りがついてスッキリさせて、でもちゃんと次を見たくなるフリが入る。
1話分では終わらないエピソードを初回に持ってこられるとモヤっとしてしまうけど、第2話からならもうドラマのファンになっているので見てしまう。
そしてまた謎解きを見せてスッキリさせつつ謎も残して次へひっぱる。
もちろん原作が上手いのでしょうけど、連続ドラマのフォーマットへの落とし込み方に感心します。次を見ない訳にはいかないなと。
ゲスト俳優も前もって発表してる人としてない人といて、見て「おー!」と思う楽しみをちゃんと作ってくれる。
予告で出たゲストでまた「やるなぁ」と思っちゃいました。
小日向文世、岡山天音、早乙女太一……いいとこついてくるなぁ。というか最近のドラマは小日向文世頼りが過ぎないか?(笑)絶対怪しいし。
早乙女太一は「カムカムエブリバディ」で初めてちゃんと演技を見たと思うけど、良すぎて驚いたので楽しみ。
ミステリー物の強みはゲストキャラが多いからいい俳優を押さえやすいところですね。そしてそこに製作陣のセンスが出るし。
バスジャック事件は犯人のヤバさの描き方がよかったです。
あまりに淡々と事件について告白するシーンでBGMがなくて、それが他の人物の驚いてる様子がよく伝わる。一緒に息を呑んで呆気に取られてる気持ちになった。
初回でBGMがうるさいなぁと思ったのも演出の落差を感じさせるためだったのかも。
そして犯人のヤバさに対しての、被害者の身内であるガロがまたヤバくて、思わず「おいおい」と言ってしまった。
このヤバいやつしか出てこない感じがまたミステリーとしていいですねー。
で、そのガロを演じるのが瑛太だったのですが、初回の登場後からネットで「ガロ役瑛太なんだー」という書き込みが普通にあって驚いた。
ドラマでは当初正体を伏せていて途中でガロだと名乗るのだけど、そこ明かしちゃうんだ。
この手の作品では原作既読組もマナーを守って放送までは言わない事が多いのに。
まあそれだけガロというキャラに思い入れがあるのでしょう。
ガロとアンジュの関係が原作では弟と姉だったのが、おそらく俳優の年齢に合わせて兄と妹に改変されていたのにはちょっとがっかり。
セリフは原作そのままらしいので、原作読んでない自分でも2人の会話がちょっと変かなって感じた。兄弟の上下関係と年齢って絶対なところがあるので、逆にしてしまうのはやっぱり違うんですよね。
ドラマ化する上での変更は当然あるとしても、それはドラマとして必要なものであって、しなくても成り立つご都合変更はやめてほしいよね。
でもまあ瑛太は確かによかったから仕方ないのかな。
バスジャック事件が3話の早い時間で解決し、その後のエピソードが長かったのですが、整が天パを伸ばすためにストレートアイロンを買うシーンがすごくよかった。
思えば最近の菅田将暉はリアルな芝居が多かったので、こういうキャラクター的なのは久々かも。整の可愛らしさを短いシーンでしっかり見せてくるのがさすがだなぁと。
自分が俳優としての菅田将暉をしっかり意識し始めたのは「民王」だったので、なおさらかな。
ミステリーとしての面白さはもちろん、菅田将暉のキャラ芝居が楽しめるのが、このドラマのもう一つの見せ場だなと思った。
次も楽しみだ。