温泉とテレビが好きな私の日記

誰かに気を遣うことのない、思った事をそのまま書いてみるところ。

「これだから男は」とか言いたくないけれど

最近あまり記事が書けてなくて、なんかまとまらなくて書きかけのものが溜まってる。

まあちょっとテンション下がってるかなーというのはあるかな。

で、そんなおりスマホに見出しが入ったネットニュースを見て自分でもビックリするくらい憂鬱になってしまった。

なのでここで吐き出してしまおうかと。

 

『女優4人が覚悟の告白 「監督が性行為を強要」』

という見出しの文春のLINEが入っていて、「やな話だ」と思ってそのままにしていた。

ネットニュースを見たらパッと出た顔写真が知ってる顔で驚いた。

俳優でもある映画監督の榊英雄だ。

最近新作が公開になるようでよくインタビュー記事が上がっていたけど、そもそも文春のターゲットになるようなメジャーな立ち位置の人じゃないのでそれも意外だったのだけど、内容が本当だとすればマジでクズなのでそれも驚いた。

自分は結構この人に好感をもっていたんですよね。

 

ガタイが良くてコワモテなのでクズとか犯人役が多い人で、脇役の3番手くらいの感じ。

印象には残るのでドラマや映画をよく見る人なら顔は覚えてるんじゃないかな。

「相棒」では何度か、全部別の役で出ていて、一番有名なのは加藤清史郎君がメインゲストの「BIRTHDAY」という相棒ファンの中でも人気のエピソードで犯人役をやっていた。

監督をやるというのは「侠飯」というドラマで演出に名前があって、この人俳優じゃなかったっけ?と調べたら監督もやってる人だというのを初めて知った。

前にクドカンのラジオで、お蔵入りになった映画を上映に漕ぎ着けるまでの話をしていて、ああ、本当に映画が好きな人なんだなぁと好感を持った。

最近のインタビューでも、いわゆる大監督ではないからこそ色々と大変な経験をしていて興味深く見ていた。

 

……なのに、これかよ!

 

記事の内容は本当に見本のようなセクハラ案件で(と言うよりこれはセクハラではなく犯罪だと思うが)、自分の言う通りにしないと役を下ろすと脅して複数の女優に性加害をしたというもの。

そして文春の取材に対しては「関係はあったが合意の元だった」という、これまた見本のような言い訳っぷり。

 

なんで憂鬱なのかというと、思想や職業は様々でも権限を持った男には一定数こういう奴が出てくるってことが毎度毎度証明されてしまうから。

フォトジャーナリストの広河隆一とか編集者の箕輪厚介とか元TBSの山口敬之とか、右だろうが左だろうが若かろうが、満遍なくこういうクズ野郎が出てくる。偉そうな事論じても立場を利用して下の立場の人間に卑怯な振る舞いをして、それを表に出されると一律「合意だった」とか妻子がありながらのたまう。

本当に「クソが!」というやつばっかり。

もちろん「男」だから悪いのではなく、なんだかんだ現状、権限を持った立場には男の方が圧倒的につきやすいから数が多いのであって、女性にゲスい人間がいない訳ではないと思う。

それでもこうやって出てくるのが「男」の案件ばかりで、分かりやすく権力におもねる奴も、「人権派ジャーナリスト」も中身のクズっぷりは同じなのがうんざりする。

 

今回の榊英雄の場合、今月公開予定の映画がよりによって女性の性被害がテーマのものだ。よくまあこんな仕事受けたなおい。

今出ているインタビューではかつて監督した映画で出演者が不倫相手と薬物事件を起こして相手が死ぬというトラブルで大変だった話をしているし、「侠飯」でも出演者が性加害の事件を起こして編集を余儀なくされ、そんな状態でもなんとかDVDを出すところまで漕ぎ着けたと言う話をしていたのを大変だなぁと思いながら読んだ覚えもある。

な、の、に、自分はこんなことをやらかすのか?何で?馬鹿すぎて意味がわからない。

箕輪厚介の時も思ったけど、中途半端な有名人だから大丈夫と思ったか?自分は上手くやれると思ったのか?それとも本気で「合意」だとでも思うのか?

 

そして結局周りの人達が気の毒だ。

今回の被害を訴えている女優たちのことを「自己責任」というヤツがもう予定通りのように出てくる。

この程度の監督にこんな脅しをされて、それで仕事が貰えると思ったのなら確かに愚かなんだろうと思う。でも愚かだったとしても悪いのは100パーセント榊の方だ。そこにつけ込んだらやった方が絶対に悪い。

こんなクズの理屈に乗っかる馬鹿がたくさん出てくるのが本当に腹が立つ。そして擁護する奴等には男も女もないのがまたうんざりする。

被害にあった人達が、勇気を出した結果余計に傷つく事になるのがなぁ…。

そしてやった側の身近な、妻子とかはどうしているのか?性加害者の夫や父親とどうつきあっていくのだろう?

榊の場合妻も知られてる人なので、そちらの仕事にも影響が出てしまうのではないのだろうか?

そしてなんだかんだやった側は手助けする人間が出てきて目立たずに復帰していて、被害者側だけが傷ついたままという展開が多いのだ。

考えるとどんどん鬱々としてしまう。

 

今回の映画は内容がハードな上に、監督も脚本家も男性なので、主演女優が「戦った」という話を舞台挨拶でしていたという記事を見た。

そこまで覚悟をして作り上げた映画が、直前でこんなことが理由で公開取り止めが決まってしまった。

という事はおおむね記事の内容は事実ということか?

来月には別の監督作品の公開予定もある。

どうなるんだろう?

どうして何度も何度もこういうことが繰り返されるのか、これまでのクズどもから何にも学ばないのか、なぜこういう事件だけ被害者の「自己責任」を問いたがるのか、いつも見るたび憂鬱になる。

主演の女優さんは結構好きな人で、彼女も心配だなぁと思う。

こういうとき、「自分に神のような権力があればなぁ。手助けしてあげられるのに」とかバカな事を考えてしまうくらい、無力感に襲われる。何もできないのがもどかしい。

ああもうどうすればいいのか。

何か手助けできないだろうか?

悔しいなあ。

 

追記

関連記事に、2年前に箕輪厚介の件を書いた物が上がっていて、あーホントいつまでも変わらないなぁと鬱々としてしまった。

最近何かで箕輪厚介が活動してるのをチラ見して、前よりさらに閉じた場所でお山の大将やってるようで「ケッ!」と思ったんだよね。

被害にあったライターさんは仕事出来てるのかなあと気になってた。誰が手助けしてあげてるのかしら?

まあせめて、こういう件が表に出やすくなったというのだけは良かったよねと思うしかないかな。