「インビジブル』完走しました。
感想は遅れて書いてますが、ほぼ毎回リアタイに高いタイミングで貯めずに見てました。
ネットで言われていた「配信ドラマのパクリ」かどうかは元ネタ知らないので分かりませんが、毎週楽しみにしてましたよ。
もちろん「完璧な作品‥‥!」とは程遠く、最近のドラマにありがちな「主人公以外の警察がポンコツ過ぎる」とか「事件の解決への展開がご都合」とかはありましたけれど、最後まで引きつけてくれたのはまずはとにかく主演俳優2人の魅力でした。
キリコという謎めいた役をまず見た目で説得力を出せる柴咲コウの美貌はやはりそれで才能の一つだなと。
そしてもちろん容姿だけでなく、謎の組織のトップ「インビジブル」としての存在を納得させる貫禄と余裕を少ない動きで見せるのが上手い。主役を演じ続けてきた人だからこそですね。
そしてなんといっても高橋一生です!
そもそも、見た目に合わせて「神経質」「理知的」「繊細」という役が多い人。
今回の「先に手が出る暴力刑事」っていう役が意外でした。
対しての桐谷健太がエリート管理官で、初回で2人が対峙したとき「いままでなら配役逆だよねぇ」と思いましたし。
だかしかし、ちょっと髪を長め、ちょいヒゲくらいと、さほど外見を変えていないのにも関わらず、これまでの繊細さはどこへやら、直情タイプの暴力野郎がサクッとそこにはいました。
何の違和感も無し。
素直に「うおー、高橋一生スゲー‼︎」と声出ちゃいましたよ。
アクションもいい感じで泥臭く生々しい感じが、スーパーマンではなくあくまでもありそうな暴力の振るい方。
なんだろう、よく言う「憑依型」とかでもなく、普通に「志村貴文」という人間がいて、その人が刑事なんだなというか。
改めて高橋一生の上手さを堪能できました。
他の俳優陣については初回から辛口意見も多かったのですが、役柄的に仕方ない部分もあったかなーと。
特に若手2人、有岡くんと堀田茜については役がもうさほど意味のないその他大勢だったしなぁ。あと殺された後輩の妹もあまり活用できてなかったし、結局ミスリード要員だった酒匂芳の思わせぶりなアップの連発とかもねえ‥。
と、粗の多いドラマだったのに見続けられたのは、志村とキリコの主役2人が自分の正義に対してのブレが無い姿が気持ちよかったから。
昨今のドラマでは正義であるべき警察が悪側とか、全員悪人とか善悪の境目があやふやな、そういうのも多いのだけどどうも自分はあまり好みじゃないみたい。
このドラマでも世間的には地位が高い人間が犯罪の依頼者だったり請負人だったりして、ラスボスも結局エリート警察官だったのに対して、一切ブレずあくまでも警察官として悪人を捉え生きて償わせようとする志村の姿が熱かった。
志村のブレなさが犯人が着せた濡れ衣もはらしたし、正体不明のキリコも自分のスジを通しきった。そんな意外にも真っ直ぐなところが好きだったです。なので、起こる事件が陰湿な割には視聴後感が良かったんですよね。
流行りの「考察ドラマ」に振りすぎず、俳優がしっかり見せてくれた気持ちいいドラマでした。
やっぱ高橋一生すごいな。