温泉とテレビが好きな私の日記

誰かに気を遣うことのない、思った事をそのまま書いてみるところ。

「シェフは名探偵」 殺伐とした今クールをほんのりと癒してくれる

4月からテレ東月曜23時にから始まった「ドラマプレミア23」枠で6月末からスタートしている「シェフは名探偵」。

派手さは無いものの、じわじわとくる作風で最近の癒しになっている。

今クールはピンとくるものが少ない上に殺伐としたドラマが多いので、このドラマの安定した作りがいいんです。

 

ビストロ「パ・マル」にギャルソンとして勤め始めた高築を狂言回しに、シェフの三舟がやってくる客たちのちょっとした問題を持ち前の観察力で解決していく物語。

「名探偵」といっても殺人事件とか殺伐とした事件は起こらず、視聴後のほんわかした感じがとてもいい。

なにより「パ・マル」の4人が同僚として理想的な関係なのが見ていてホッとする。

一応シェフの三舟が上司に当たるんだけど、若くて女性のソムリエ金子に対しても新入りの高築に対しても仕事仲間として対等に接するのがいいんだよね。

ストーリー展開も、原作2話分のエピソードを1話に入れてるそうで、そしてその2話分がちゃんとまとめられているので、スカスカせずテンポもよく見ていてダレるタイミングがない。

俳優も皆安定してるのでホント安心して見れる。

 

そしてなにより、西島秀俊っていい俳優なんだなぁと改めて実感する。

いまだに何の役でキャスティングされても「実は公安だろ!」とつっこまれるくらいイメージ定着してますが、実はこういう普通の気遣いのできる好人物が演じられるのがこの人の強みじゃないかと思う。

アラフィフでいわゆる「オジサン」と言われるような世代になるとどうしてもクセのある役柄が多くなって、そういうのばかり目立つ。

そういうくどさが売りの同世代俳優ばかりの中で、「繊細な青年っぽさ」を残した雰囲気の西島秀俊は貴重な人だ。

きのう何食べた?」で、裏の顔など全く感じさせないシロさんを演じてるのを見て、改めて西島秀俊の上手さに気づいたのだけど、今回の三舟シェフも、少しの訳ありはありつつも普通の人あたりのいい「いい人」がちゃんと存在していて、やっぱり上手いなぁと思った。

 

「パ・マル」が実在するなら本気で通っちゃうなぁと思ってしまうくらい、自然でいごごち良さそうないいドラマですよー。