大河ドラマで北条政子を演じ、主役ともう1人だけの全話出演という偉業を成し遂げた小池栄子、ついにプライム帯ドラマ初主演。
そう、たくさん出てたけど主演はなかったのね。
わかるわかる。
なんだかんだで日本のテレビドラマでのヒロインタイプの人ではなかった。
だがしかし、「ダメ男3人を養っていく」という、ほぼ本人のような役柄でついに辿り着きましたよ、連ドラ主演!
小池栄子主演というのも期待だし、最近は連ドラにガッツリ出るのは珍しい吉岡秀隆、小林薫という安定したキャスティングに、金子茂樹脚本というのでぜったい見るぞーと楽しみにしてました。
そして、確かに面白い。
面白いのですが……どちらかというと私の苦手な金子茂樹脚本でした…💧
初めて金子茂樹という脚本家を認識したのは大野智主演の「世界一難しい恋」。
大野智演じる、敏腕だが人の心がわからないホテル経営者が、初めての恋をして変わっていくというもの。
大野智のドラマはこれしか見たことないのですがとても良かった。
これ以来、金子茂樹脚本というと見るようになったのですが、共通の特徴として「メインの男性キャラが基本ダメ人間」というのがあります。
しかもその「ダメ人間」度合いがリアル過ぎてしんどくなるほど。
そしてそいつを支えて甘やかす女性キャラの存在があるのもまたもやる。
ただひたすら家族の会話が繰り広げられる生田斗主演「俺の家の話」。
数々の賞を取ったし、まあ面白くは見てたけど、好きじゃなかった。
とにかく斗真がクズ過ぎて。
そして仲野太賀主演の「ジャパニーズスタイル」は同じく主人公がクズ過ぎて3話脱落。
そして今回は主人公の夫の吉岡秀隆が同じく清々しいほどのクズ!
3人とも「働かない」「性格悪い」「金に汚い」「屁理屈だけは果てしなく上手い」という共通点を「上手い俳優」がやるもんだから、イライラするんですよ!マジで‼️
なんかさぁ、せめてもうちょっとキャラクターとしての可愛げでもいれてくれないかな?
マジでいいところが何ひとつ描かれない。
同じ金子脚本でも「世界一難しい恋」や菅田将暉主演の「コントが始まる」も主人公達が人間としての欠点は多々あるのだけども、「仕事はできる」とか「夢には真っ直ぐ」とか、魅力的な面もあるのだけど、「こたつ〜」を含めての3本はクズのみ!
なんでだろう?
繰り返しこういうキャラを出すのはやはり脚本家に特別こだわりがあるのだろうけど、それにしてもテレビドラマなのだからもう少し長所も入れ込めないものか?
意図的にクズ中のクズにしているのだろうけど、笑えないんだよね。
そして「俺の〜」では母親、「こたつ〜」では小池栄子演じる妻がなんだかんだ甘やかしてクズを許しているのがもう…。
これって、男女逆のドラマってあんまり見ない気がするけど。
クズも男なら許されるのかい!というモヤモヤがなぁ。
吉岡秀隆はわりと特殊な立ち位置の俳優さんで、どちらかというとキャラありきな人なイメージだったけど、やっぱりさすがはベテランで、もうクズが上手すぎて上手すぎて見ていてツッコミいれまくり(笑)
小林薫は心配の必要は全くないし、小池栄子とのやりとりはさすがに面白い。
息子役の作間龍斗はコネ入社感はするし、そもそももう少し高校生らしい子にしてほしかったなぁと思うけど(実年齢が10代とそれ以上ではやっぱり醸す空気が違って、そこを乗り越える演技の出来る若手は滅多にいないので)、まださほど出てるわけでもないからまあ我慢。
息子の女友達役の子が「どっかで見たなぁ?」と思ったら仮面ライダーBLACK SUNに出てた平澤宏々路(なんと読むのかと思ったら、こころ!)で、女の子はあっという間に大人になるのにびっくりしたわー。
中々良い感じですが。
脚本家のクズキャラこだわりがどうにもわからずモヤモヤはするものの、なんとかコメディとして成り立ってるラインではあるので(ギリッギリだけど)これからも視聴は継続します。
小池栄子の逞しさが魅力的だしね。